アスビョルンセン(読み)あすびょるんせん(その他表記)Peter Christen Asbjørnsen

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アスビョルンセン」の意味・わかりやすい解説

アスビョルンセン
あすびょるんせん
Peter Christen Asbjørnsen
(1812―1885)

ノルウェー民話作家、民俗学者。大学で植物学を専攻したが、『グリム童話集』の出現に刺激され、友人のヨルゲン・ムーJørgen Moe(1813―1882)と共同で『ノルウェー民話集』(1842~1844)を出したほか単独で『ノルウェー妖精譚(ようせいたん)』(1870)などを出し、民族文化の宣揚に大きな役割を果たした。その民話集は、ヨーロッパの多くの民話集のなかで、もっとも特色あるものの一つである。

[山室 静]

『アスビョルンセン、ユルゲン・モー著、やまのうちきよこ訳『ころころパンケーキ――ノルウェー民話』(1983・偕成社)』『アスビョルンセン、ユルゲン・モー著、中川あゆみ訳『くさのなかのおひめさま――ノルウェーのむかしばなし』(1997・セーラー出版)』『アスビョルンセン、ユルゲン・モー著、米原まり子訳『ノルウェーの民話』(1999・青土社)』『アスビョルンセン編、佐藤俊彦訳『太陽の東月の西』改版(1995・岩波書店)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アスビョルンセン」の意味・わかりやすい解説

アスビョルンセン
Asbjørnsen, Peter Christen

[生]1812.1.15. クリスチャニア(現オスロ)
[没]1885.1.5. クリスチャニア(現オスロ)
ノルウェーの民話収集家。グリム兄弟の『子供と家庭の童話』の出現に励まされて,林務官をしながら地方を回って民話や伝説を集め,単独であるいは僚友ムーと協力して多くの民話集を出し,久しくデンマーク文化の支配下にあった祖国のうずもれた文化財を発掘,国民に大きな慰めと励ましを与えた。それらはムーと共編の『ノルウェー民話集』 Norske folkeeventyr (1841~44) にまとめられて,国民必読の古典になっている。

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百科事典マイペディア 「アスビョルンセン」の意味・わかりやすい解説

アスビョルンセン

ノルウェーの自然科学者,民話収集家。《ノルウェー民話集》(1841年),《ノルウェー妖精譚と口碑》2巻(1845年―1848年)などを出版。これらはモエーJφrgen Moe(1813年―1882年)と共著の《民話全集》3巻にまとめられ,古典となっている。

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