翻訳|adman
アドバタイジング・マンadvertising man(広告に従事する人間)が簡略化された言葉。単に他業種の人と区別するための言葉ではなく,広告活動に必要な専門的知識・技術や,創造的能力をもつ職業人としての自覚に基づいて,自分たちを呼ぶ場合の呼称である。アメリカでは20世紀初頭に,ジョン・E.ケネディやクロード・ホプキンズらの優れたコピーライターが輩出し,広告制作が才能ある人の就く職業として確立した。それに伴い,優秀な制作者が高給で会社を移ったりするようになったが,一方では,つねに新しいアイデアを要求されるという厳しさもあった。このような環境のなかから,独特の広告人気質と,専門職としての誇りが育っていったのである。
日本ではアドマンを〈広告人〉という場合も多い。広告人としての専門職種が分化してきたのは,大正初期から第1次世界大戦後の好況時代にかけて,広告スペースが大型化していった時期である。初期の広告人として声価を得ている人に,片岡敏郎(寿屋),浜田四郎(三越)らがいる。
現在アドマンの範囲は二つに分かれる。広告会社のなかで,広告主との連絡に当たる営業担当者と,広告作品を制作する担当者(クリエーターと呼ばれる)である。営業担当者は,アカウント・エグゼクティブ(略称AE)と呼ばれ,広告主の立場に立って広告を企画し,その実施に責任をもつ。クリエーターは,いくつかの専門職種に分かれており,彼らの共同作業によって広告作品が制作される。キャッチフレーズや文案を作るコピーライター,デザインやレイアウトを作るグラフィック・デザイナー,また,共同作業の指示をする指導的制作者をアート・ディレクター(またはクリエーティブ・ディレクター)と呼ぶ。電波広告の制作者はCMプランナーと呼ばれる。
執筆者:星野 匡
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新