アルビオン（その他表記）Albion

デジタル大辞泉

アルビオン（Albion）

《ラテン語のalbus（白い）から》英国ブリテン島の雅称。古代ローマ人が同島南岸の白亜の崖を見て呼んだ名。

出典　小学館

改訂新版　世界大百科事典

アルビオン
Albion

イギリス，グレート・ブリテン島の古称。最古の記録は，前500年ころのヒミルコ航海記にあり，ヒベルニアすなわちアイルランド島と並んでアルビオン島の記載がある。アリストテレス作といわれている《宇宙論》でも両島が並記されているが，前330年ころのピュテアスの航海記ではプレタンニカ（ブリタニア）島と表現され，以後はこの名称の方が一般化していく。語源に関しては，通常ドーバー海峡の白亜の断崖と関連づけて，ラテン語のアルブスalbus（白）に由来すると解釈されるが，高地を意味するケルト語のalpを起源とする説や，さらにゴール語起源説もある。現在では雅語として使用されている。
執筆者：長谷川 孝治

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

日本の企業がわかる事典2014-2015

アルビオン

正式社名「株式会社アルビオン」。英文社名「ALBION CO., LTD.」。化学工業。昭和31年(1956)設立。本社は東京都中央区銀座。コーセー子会社。化粧品メーカー。「エクサージュ」シリーズなど高級化粧品に特化。百貨店・専門店向けに販売。米・英・香港に販売子会社を置く。

出典　講談社

日本大百科全書(ニッポニカ)

アルビオン
あるびおん
Albion

イギリス、グレート・ブリテン島の古語、雅語。原義は「白い土地」の意味で、南部海岸ドーバー近辺の白亜質の絶壁をヨーロッパ大陸の側から望見したときの印象に基づく。のちにはカレドニア（スコットランド）との対比で、イングランドをさしても用いられるようになった。

［今井　宏］

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

デジタル大辞泉プラス

アルビオン〔宇宙戦艦〕

ロボットアニメ「機動戦士ガンダム」シリーズのOVA「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」に登場する宇宙戦艦。地球連邦軍のペガサス級強襲揚陸艦。全長305メートル。

アルビオン〔英海軍空母〕

《Albion》イギリス海軍の航空母艦。セントー級航空母艦。1944年に起工されたが、第二次世界大戦終結のため建造が長期化し、竣工は1954年。第二次中東戦争に参加。1973年除籍。

アルビオン〔英海軍戦艦〕

《Albion》イギリス海軍の戦艦。カノーパス級。1898年進水、1901年就役の前弩級戦艦。1919年退役。

アルビオン〔化粧品〕

株式会社アルビオンが販売する基礎化粧品のブランド名。

出典　小学館

山川 世界史小辞典 改訂新版

アルビオン
Albion

ブリテン島の古名。ヨーロッパ大陸側からみて，イングランド南岸にチョーク層の白い絶壁がみられるところから，ラテン語の「白い国」の意味で呼ばれた。

出典　山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

アルビオン
Albion

グレート・ブリテンの古名でのちイングランドの雅称。「白い国」を意味し，南部海岸の白亜層の断崖の景観から出た名といわれる。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

世界大百科事典（旧版）内のアルビオンの言及

【グレート･ブリテン[島]】より

…面積約21万6800km2で世界8位，人口約5700万(1995)。ヨーロッパ北西部の大陸棚上のこの島は，当初カルタゴ人ヒミルコによって〈アルビオン島〉として地中海世界へ伝えられたが，前330年ころの航海者ピュテアスが〈プレタンニカ島〉と呼び，それが一般化していった。プレタンニカとはケルト語の〈彩色した〉人，すなわち入墨した部族の意味である。…

※「アルビオン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」