イベリア語(読み)イベリアご(英語表記)Iberian

翻訳|Iberian

改訂新版 世界大百科事典 「イベリア語」の意味・わかりやすい解説

イベリア語 (イベリアご)
Iberian

ギリシア文字フェニキア文字の組合せからなるイベリア文字で綴られた碑文・壺,貨幣などに刻まれた言語イベリア半島南部から東部にかけて広く出土し,年代紀元前より後数世紀と推定される。その言語の正確な意味は不明。固有名詞と思われる形から,バスク語との関係が想定されているが,可能性の域を出ない。この半島インド・ヨーロッパ語族が侵入する以前の先住民族の言語か,北アフリカからの移住者の言語と推定される。
イベリア半島
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「イベリア語」の意味・わかりやすい解説

イベリア語【イベリアご】

イベリア半島南部から東部にかけて出土する碑文に刻まれた言語。原初イベリア語とも。解読は不能。バスク語との関連も指摘されているが,推測の域を出ない。この半島にはラテン語が浸透する前にケルト語,さらに前には非インド・ヨーロッパ語族がいて,北アフリカ,地中海文化に接していたため,それら先住民族または北アフリカからの移住者の言語と推定される。イベリア文字で綴られ,年代は前4世紀から後数世紀とされている。
→関連項目スペイン語

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android