20世紀西洋人名事典 「ウィリアムフォークナー」の解説
ウィリアム フォークナー
William Faulkner
1897.9.25 - 1962.7.6
米国の小説家。
ミシシッピ州ニュー・オルバニー生まれ。
別名William Cuthbert Faulkner。
斬新な小説技法を駆使し、土着的な人間と風土がはらむ問題を追究した、20世紀米国の最大の作家の一人。世紀末文学や象徴主義の詩に深く親しみ、ミシシッピ大学を中退し文学の手ほどきを友人フィリップ・ストーンから受けた。1924年処女詩集「大理石の牧神」を発表。その後当時の有名作家アンダーソンと交わり、小説創作に転じ、’26年処女作「兵士の報酬」を発表。やがて故郷をモデルとする架空のヨクナパトーファ郡の人間を描く連作に没頭。’29年第一作「サートリス」を発表後「響きと怒り」(’29年)、「八月の光」(’32年)、「アブサロム、アブサロム!」(’36年)等次々とヨクナパトーファ連作の作品を書き続けた。その後「村」(’40年)、「行け、モーセ」(’42年)等を発表し、’50年ノーベル文学賞受賞。作品は欧米の他日本を含む多くの国々の文学に大きな影響を与えた。’55年来日。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報