精選版 日本国語大辞典 「ウガリト語」の意味・読み・例文・類語 ウガリト‐ご【ウガリト語】 〘 名詞 〙 古代都市ウガリトの遺跡から出土した紀元前一四世紀頃の粘土板にウガリト楔形文字で書かれていた言語。系統については定説がなく、北西セム語説と北カナン語説がある。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウガリト語」の意味・わかりやすい解説 ウガリト語ウガリトごUgaritic language 前 13世紀頃まで,現在のシリア北部にあたるウガリト王国で話されていた言語。セム語族に属し,カナン語,アラム語とともに北西セム語に分類されるが,そのなかでの位置については定説がない。 1929年に古代のウガリト王国のあったシリア海岸のラスシャムラで発見された土板によって知られている。楔形文字で書かれたこれらの土板は叙事詩を多く含み,旧約聖書やホメロスの文学に新たな光を投げかけている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウガリト語」の意味・わかりやすい解説 ウガリト語うがりとごUgaritic 紀元前15~前13世紀ごろに、現在のシリアの周辺で話されていたと考えられる言語。セム語族に属する。1929年以降シリアの地中海岸地方のラス・シャムラで発掘された粘土板に、一種の楔形子音(くさびがたしいん)文字で記されている言語である。セム語族のなかでは、フェニキア語やヘブライ語とともに、その北西セム語派のうちのカナン語群に属するとされている。現在ある程度研究も進み、ヘブライ語との比較が重視されている。[湯川恭敏] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例