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エレファンタ Elephanta

世界大百科事典 第2版の解説

エレファンタ【Elephanta】

西インド,ボンベイ湾内に浮かぶ小島。島内には五つのヒンドゥー教石窟があり,第1窟がとくに重要である。開掘年代は,6世紀にさかのぼらせる説もあるが,8世紀とするのが穏当であろう。東北西の3方に入口,南(奥壁)に主神をまつる十字形プランで,北入口から奥壁までと東西両入口の距離は等しく約40mあり,広間西寄りにリンガ(シバ神の象徴としての男根)をまつる方形祠堂を掘り出している。主神の三面シバ胸像は544cmもの巨大な高浮彫で,圧倒的な迫力をそなえたヒンドゥー教彫刻の最高傑作の一つである。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エレファンタ
えれふぁんた
Elephanta

インドのムンバイ(ボンベイ)沖、エレファンタ島にあるヒンドゥー教の石窟(せっくつ)寺院。この島に初めて上陸したヨーロッパ人が石窟の象の石像を見てこの名がつけられたといわれ、その彫像はいまムンバイ市内の公園に置かれている。石窟はいくつかあるが、有名な石窟は一つで、建築、彫刻の両面からヒンドゥー教美術の代表作とされている。建築の形式は岩山を掘り抜いた三方に前廊のある入口をもったヒンドゥー教独自の形式をなし、とくに圧巻は窟の奥の砂岩を彫った「三面のシバ神」(トリムールティ像)で、高さ5.5メートルあり、インドの代表的な彫像で7世紀の作。そのほかヒンドゥー教の神話をテーマにした群像形式の優れた浮彫りの像が6面ある。これらの石窟群は1987年、世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。[永井信一]

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