デジタル大辞泉 「圧巻」の意味・読み・例文・類語 あっ‐かん〔‐クワン〕【圧巻】 《「巻」は、昔の中国の官吏登用試験の答案。最優等者のものをいちばん上にのせたところから》書物の中で最もすぐれた詩文。作中最もすぐれた部分。転じて、全体の中で、最もすぐれた部分。出色しゅっしょく。「恋人との別離の場面は圧巻だ」[類語]見せ場・さわり・ハイライト・正念場・見せ所・見所・決め所 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「圧巻」の意味・読み・例文・類語 あっ‐かん‥クヮン【圧巻】 〘 名詞 〙 ( 昔、中国の科挙で、及第者のうちの最優秀者の答案を他の答案の上に載せたところから )① 書物の中でいちばんすぐれた箇所。他を圧倒するほどすぐれた詩文。[初出の実例]「詩を編に圧巻が大事ぞ。其人がさる人に賞玩せられ、或は名人と酬作するを第一に載ぞ」(出典:両足院本山谷抄(1500頃)一)[その他の文献]〔文章弁体序説‐排律〕② 全体の中で最もすぐれた部分。[初出の実例]「代表作であるのみならず、全作品中の圧巻と云ってゐる人も少くない」(出典:私の美術遍歴(1956)〈亀井勝一郎〉北斎漫画) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「圧巻」の読み・字形・画数・意味 【圧巻】あつかん(くわん) 巻中第一の文章。科挙の最優秀作を巻上においたことからいう。〔直斎書録解題、十九〕渭南集。の渭南の尉、趙承の。壓卷に、長笛一聲、人、樓に倚(よ)るの句り。當時して趙倚樓と爲す。字通「圧」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
故事成語を知る辞典 「圧巻」の解説 圧巻 全体の中で、最もすぐれた部分。 [使用例] 中着は疋田の松でぽってりとしている。圧巻は上着で、黒の五ツ紋、刺繍と箔の金の雲間に大きな鳳凰が飛んでいる[林真理子*白蓮れんれん|1998] [由来] もともとは、中国で、ある詩文や絵画の書物の中で最もすぐれているものを指したことば。たとえば、「潜せん渓けい詩し眼がん」という書物には、一一~一二世紀の北宋王朝の時代に、すでに「圧巻」ということばが使われていたことを示す記述があります。一つの巻の中で、ほかの作品を圧倒するところから生まれたことばかと思われます。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報