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オゾン層破壊 おぞんそうはかい depletion of the ozone layer

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知恵蔵の解説

オゾン層破壊

地上10〜50kmの成層圏に、大半のオゾンが滞留。それが、太陽光に含まれ皮膚がんを起こす有害な紫外線を吸収、生物を守っている。1970年代末から南極上空の成層圏で部分的にオゾンが減少するオゾンホールができ、2000年には過去最大の、南極大陸の2倍の面積に広がった。日本でも沖縄以外で減少が続く。オゾンを破壊する化学物質特定フロンCFC(クロロフルオロカーボン=chlorofluorocarbon)、ハロン(消火剤)、四塩化炭素(フロン原料)などを規制するため、1985年3月にオゾン層の保護のためのウィーン条約、87年9月にモントリオール議定書が採択(97年改正)され、段階的な規制を定めた。日本は88年にオゾン層保護法を制定、ハロン、四塩化炭素、1.1.1‐トリクロロエタン(洗浄剤)、CFC、代替ハロンのHBFC(ハイドロブロモフルオロカーボン=Hydrobromofluorocarbon)の生産を95年までに全廃。臭化メチルは05年、代替フロンHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン=Hydrochlorofluorocarbon)は20年から全廃。しかしCFCは使用が認められ、規制は不十分だ。UNEP(国連環境計画=United Nations Environment Programme)の98年の報告書は、各国が議定書を守ればオゾン層の破壊ピークは2020年までに訪れ、成層圏の破壊物質の濃度は50年までに1980年以前に戻る、と予測している。

(杉本裕明 朝日新聞記者 / 2007年)

オゾン層破壊

成層圏のオゾン層(高度10〜50km)が破壊されること。1980年代初め、日本の南極観測隊がオゾンの異常減少を発見。85年、米国の気象衛星ニンバス7号」がオゾンの減少域の拡大を観測し、オゾンホールと名付けた。成層圏オゾンは、太陽からの有害紫外線(UV‐B)の多くを吸収し、地上の生態系を保護するが、オゾンが減少すると有害紫外線の地上到達量が増え、皮膚がんや白内障が増える危険がある。成層圏オゾンは、成層圏の大気を暖め、地球の気候に大きく関わる。オゾン層破壊の原因に、フロン(クロロフルオロカーボン/CFCs)の大気中への放出がある。成層圏に達したCFCsは紫外線により解離し、生じた塩素原子がオゾンの酸素原子と結合して一酸化塩素を作り、オゾンを壊す。また南極上空の超低温域にある氷晶(極成層圏雲/PSCs)が作り出す塩素酸化物もその一因。南極域では80年代初めから春季を中心にオゾン全量が極端に少なくなる現象がほぼ毎年出現。オゾン全量は全世界で減少し、国内でも札幌などで減少傾向、有害紫外線の増加が危惧される。

(饒村曜 和歌山気象台長 / 宮澤清治 NHK放送用語委員会専門委員 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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百科事典マイペディアの解説

オゾン層破壊【オゾンそうはかい】

大気中に放出されたフロン(電子部品の洗浄剤,冷蔵庫エアコンの冷媒,クッションなどの発泡剤,エアゾルの噴射剤などに広く利用)が上昇してオゾン層に達し,強力な太陽光線を受け,オゾン層を破壊すること。
→関連項目産業公害生物多様性フロン代替材料有機塩素化合物UVカット商品冷媒

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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