日本大百科全書(ニッポニカ) 「カウカ川」の意味・わかりやすい解説
カウカ川
かうかがわ
Río Cauca
南アメリカ大陸北西部の川。コロンビアのコルディエラ・オクシデンタル山脈とコルディエラ・セントラル山脈の間の地質構造線に沿って北流し、マグダレナ川に合流する。長さ1015キロメートル、流域面積約7万平方キロメートル。中流部の峡谷状の区間(延長約300キロメートル)により上流部と下流部に分かれる。下流部は定期的に冠水する低平な平野、上流部は南北に細長い顕著な地溝盆地の中を流れる。上流部の幅20~30キロメートルの盆地底には、サトウキビ、タバコ、ワタなどの栽培地と牧場が広がり、また、盆地周辺の丘陵地ではコーヒーが広く栽培されており、コロンビアの主要農牧業地帯をなす。盆地の中央部に同国第三の都市カリがある。
[松本栄次]