カシュガル・ホージャ家(読み)カシュガル・ホージャけ(英語表記)Kashgar Khwāja

山川 世界史小辞典 改訂新版 「カシュガル・ホージャ家」の解説

カシュガル・ホージャ家(カシュガル・ホージャけ)
Kāshghar Khwāja

東トルキスタンのイスラーム聖者の一族。教祖ムハンマド子孫を称した。中央アジアの神秘主義指導者マフドゥーミ・アーザムの諸子が,17世紀初頭にカシュガルヤルカンドで宗教的権威を確立したことに始まる。その後,影響力を増大させ,カシュガル・ハンの権力と対抗した。白山(はくざん)党と黒山(こくざん)党の2派に分かれる。18世紀半ば,清朝の東トルキスタン征服の際にその一部が反抗して駆逐されたが,子孫たちが19世紀にコーカンド・ハン国領から清朝領に侵入する事件を起こした。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カシュガル・ホージャ家」の意味・わかりやすい解説

カシュガル・ホージャ家
カシュガル・ホージャけ
Kashgar Khwāja

カシュガル・ハン国権勢をふるったイスラム教指導者の血統イスラム神秘主義教団の一派ナクシバンディー教団に属するマフドゥム・アゼムをその始祖とする。カシュガル・ハン家の歴代ハンや各地の住民の尊崇を集めて国内に勢力を拡大し,やがてハン位を左右するにいたった。 18世紀中頃に清の討伐を受け,カシュガル・ハン国の滅亡とともにその権威は地に落ちたが,子孫の一部は西トルキスタンに走り,19世紀末までしばしば反抗を試みた。

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