1997年に登録されたイタリアの世界遺産(文化遺産)で、ナポリの北約27kmに位置するカゼルタ県の県都にある。バロック様式の装飾がすばらしい王宮は、マドリッドやヴェルサイユの王宮に対抗するため、ブルボン家のカルロ7世が建築家のヴァンヴィテッリ(1700~1773年)に設計・建築させた。庭園は120万m2あり、ヴェルサイユ庭園に触発されたもので、イルカの噴水、ディアナとアクタエオンの噴水やアフロディテとアドニスの噴水、水盤などが残り、ナポリからの並木道が続く。水道橋の水はこれら噴水や邸宅群などに供給されており、40km離れた山中から水平に水が引かれている。これらが人類の歴史上、重要な時代を例証するものとして、世界遺産に登録された。◇英名は18th-Century Royal Palace at Caserta with the Park, the Aqueduct of Vanvitelli, and the San Leucio Complex