カンツォネッタ(読み)かんつぉねった(英語表記)canzonetta イタリア語

デジタル大辞泉 「カンツォネッタ」の意味・読み・例文・類語

カンツォネッタ(〈イタリア〉canzonetta)

16世紀後半に流行した、軽い気分の小歌曲短いカンツォーネ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「カンツォネッタ」の意味・読み・例文・類語

カンツォネッタ

  1. 〘 名詞 〙 ( [イタリア語] canzonetta 「小さなカンツォーネ」の意 ) 軽い気分の単純な楽想による小歌曲や器楽曲

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カンツォネッタ」の意味・わかりやすい解説

カンツォネッタ
かんつぉねった
canzonetta イタリア語

「カンツォーネ」の縮小詞で「小さなカンツォーネ」という意味。16世紀から18世紀まで流行した短いが活気ある世俗多声歌曲である。多くは明確な調性をもつホモフォニー様式で書かれ、歌詞田園を表したもののほか、好色的、風刺的なものもある。マレンツィオ(1553―99)、モンテベルディ(1567―1643)、ガストルディ(1550ころ―1622)などのイタリアの作曲家によって数多く作曲され、その影響がイギリスモーリー(1557―1603)、ドイツハスラー(1564―1612)に及んだ。18世紀にはピアノ伴奏独唱歌曲にもこの名が与えられた(ハイドンに例がある)。また、器楽曲にこの名がつけられたものもある。

[石多正男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カンツォネッタ」の意味・わかりやすい解説

カンツォネッタ
canzonetta

カンツォーナの縮小形。単純な短い歌曲,器楽曲をさす。多くは舞曲調で書かれている。 C.モンテベルディ,O.ベッキやイギリスのマドリガル作品に,またチャイコフスキーの『バイオリン協奏曲』の第2楽章にこの名称が用いられている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android