旺文社世界史事典 三訂版 「カヴール」の解説
カヴール
Camillo Benso di Cavour
イタリア統一の三傑といわれる,サルデーニャ王国首相
サルデーニャ王ヴィットーリオ=エマヌエーレ2世に登用されて首相となり,サルデーニャ王国を中心とするイタリアの統一に努力した。国の近代化を進めるとともにクリミア戦争に参戦したり,ナポレオン3世とプロンビエール密約を結んでオーストリアを牽制するなど,巧みな外交政策を展開した。1859年からのイタリア統一戦争にサルデーニャが連勝すると,その強大化をおそれたナポレオン3世がオーストリアと単独講和し,カヴールは引責辞職した。1860年再び首相となり,中部イタリア・教皇領を占領,ガリバルディの征服したナポリ王国とあわせ,イタリア統一(ヴェネツィアとローマを除く)に成功した。1861年イタリア王国の成立直後に病死。
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