カヴール(その他表記)Camillo Benso di Cavour

旺文社世界史事典 三訂版 「カヴール」の解説

カヴール
Camillo Benso di Cavour

1810〜61
イタリア統一の三傑といわれる,サルデーニャ王国首相
サルデーニャ王ヴィットーリオ=エマヌエーレ2世に登用されて首相となり,サルデーニャ王国を中心とするイタリアの統一に努力した。国の近代化を進めるとともにクリミア戦争参戦したり,ナポレオン3世とプロンビエール密約を結んでオーストリアを牽制するなど,巧みな外交政策を展開した。1859年からのイタリア統一戦争にサルデーニャが連勝すると,その強大化をおそれたナポレオン3世がオーストリアと単独講和し,カヴールは引責辞職した。1860年再び首相となり,中部イタリア・教皇領占領,ガリバルディの征服したナポリ王国とあわせ,イタリア統一(ヴェネツィアローマを除く)に成功した。1861年イタリア王国の成立直後に病死

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「カヴール」の解説

カヴール
Camillo Benso conte di Cavour

1810~61

イタリアの政治家。開明的な貴族の家に生まれ,1847年に『リソルジメント』誌を創刊して,立憲体制の必要と対オーストリア宣戦を主張する。52年にサルデーニャ王国宰相となり,同国の経済の近代化を進めるとともに積極的な対外政策を展開し,55年にはクリミア戦争に参戦する。58年プロンビエールの密約フランスの支援を得たのち,59年5月にオーストリアに宣戦して北イタリアを軍事併合,さらに中部,南部も併合して61年イタリア王国を成立させた。

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デジタル大辞泉プラス 「カヴール」の解説

カヴール

《Cavour》イタリア海軍の航空母艦軽空母名称は、19世紀の政治家、カミッロ・カヴールの名にちなむ。起工時の名称「ルイージ・エイナウディ」から「アンドレア・ドーリア」に変更され、その後艤装中に再改名されて現在の名称となった。2008年4月就役。

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