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キノボリヤマアラシ Coendou; tree-porcupine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

キノボリヤマアラシ
Coendou; tree-porcupine

齧歯目キノボリヤマアラシ科キノボリヤマアラシ属の動物の総称。メキシコキノボリヤマアラシ C. mexicanus,ブラジルキノボリヤマアラシ C. prehevsilisなど約二十数種から成る。尾は長く,物に巻きつく。体は短い針状の毛でおおわれる。前後肢とも爪は長くて鋭く曲っていて,木登りに適応している。木の上で生活し,動作はナマケモノのようにのろい。夜行性。食物は木の葉,軟らかい木の枝,果実など。メキシコからパナマ,コロンビアベネズエラを経て,ボリビア,ブラジルまで分布する。

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世界大百科事典 第2版の解説

キノボリヤマアラシ【prehensile‐tailed porcupine】

ものに巻きつけることのできる長い尾をもつ樹上生のヤマアラシ類。齧歯(げつし)目キノボリヤマアラシ科(アメリカヤマアラシ科)キノボリヤマアラシ属Coendouの哺乳類の総称。約20種がメキシコからブラジル,ペルー,ボリビアにかけての中南米にすむ。体長30~60cm,尾長33~45cm。体色は変化に富み,黄褐色から褐色,ほとんど黒色のものもある。他のヤマアラシ同様毛の変化したとげをもつが,手が幅広く,しっかりしたかぎづめを備えていて,木の枝をつかむのに適し,樹上生活を送る。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

キノボリヤマアラシ
きのぼりやまあらし / 木登豪猪
tree porcupine

哺乳(ほにゅう)綱齧歯(げっし)目キノボリヤマアラシ科キノボリヤマアラシ属に含まれる動物の総称。この属Coendouの仲間は、メキシコから中央アメリカを経てアルゼンチン北部までの南アメリカに広く分布し、森林にすむ。頭胴長30~60センチメートル、尾長33~48センチメートル、体重1~5キログラム。体色は、背面が黄褐色から黒色まで変化に富んで保護色になり、腹面は灰色である。体は太くて短い棘(とげ)で覆われる。尾は長く、先端の上面は裸出し、物に巻き付けることができる。前後足には強くて長い鉤(かぎ)づめがある。夜行性でおもに樹上で生活し、昼間は木の茂み、樹洞、切り株や地面の穴などで過ごす。樹葉、芽や枝、果実やときに地下茎も食べる。1~9月に繁殖し、妊娠期間は60~70日で、1年に1回、普通1子を産む。子は大きくて体長25センチメートル、体重300~400グラムもある。生まれた子の棘は柔軟であるが、すぐに堅くなる。メキシコからパナマに分布するメキシコキノボリヤマアラシC. mexicanusや、東ブラジルからアルゼンチン北部に分布するトゲキノボリヤマアラシC. spinosusなど6種がいる。[土屋公幸]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のキノボリヤマアラシの言及

【ヤマアラシ(山嵐)】より

…体に長く鋭い針状毛を備えた齧歯(げつし)類で,ヤマアラシ科とキノボリヤマアラシ科(アメリカヤマアラシ科)に属するものの総称。ユーラシア南部からアフリカに分布するヤマアラシ科(約3属11種)と南北アメリカに分布するキノボリヤマアラシ科(約4属10種)は,かつては系統的に近縁と考えられていたが,近年ではまったく別の系統のものとみなされている。…

※「キノボリヤマアラシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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