玄武岩質火山岩類に伴い,層状をなして産する含銅硫化鉄鉱床。層状含銅硫化鉄鉱床または別子型鉱床ともいう。普通1~2%の銅を含み,亜鉛も数%に達することがある。硫化鉄資源としても重要。キプロス型銅鉱床と類似する点が多いが,本鉱床を伴う玄武岩類は泥岩や砂岩と互層し,広域変成作用を受けていることが多い。日本では三波川(さんばがわ)変成帯中に多くの例が知られており,かつては日本の主要な銅の供給源であったが,現在稼行されている鉱山はない。スカンジナビアやカナダにも多くの例があるが,世界的には銅資源としての重要性は低い。愛媛県別子銅山は本鉱床の典型例である。鉱床の成因は,海底火山活動に伴う噴気熱水活動の生成物とされている。
執筆者:佐藤 壮郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...