デジタル大辞泉
「キースラーガー」の意味・読み・例文・類語
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キースラーガー
kieslager
玄武岩質火山岩類に伴い,層状をなして産する含銅硫化鉄鉱床。層状含銅硫化鉄鉱床または別子型鉱床ともいう。普通1~2%の銅を含み,亜鉛も数%に達することがある。硫化鉄資源としても重要。キプロス型銅鉱床と類似する点が多いが,本鉱床を伴う玄武岩類は泥岩や砂岩と互層し,広域変成作用を受けていることが多い。日本では三波川(さんばがわ)変成帯中に多くの例が知られており,かつては日本の主要な銅の供給源であったが,現在稼行されている鉱山はない。スカンジナビアやカナダにも多くの例があるが,世界的には銅資源としての重要性は低い。愛媛県別子銅山は本鉱床の典型例である。鉱床の成因は,海底火山活動に伴う噴気熱水活動の生成物とされている。
執筆者:佐藤 壮郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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「キースラーガー」の意味・わかりやすい解説
キースラーガー
層状含銅硫化鉄鉱床,別子式鉱床とも。重要な銅資源の一つ。黄鉄鉱・磁硫鉄鉱を主体とし,常にいくらかの黄銅鉱を含有する緻密(ちみつ)で塊状の鉱石からなり,岩層中に整合的に存在する層状ないしレンズ状の鉱床。相当量のセン亜鉛鉱あるいは方鉛鉱を伴うものもある。多くは変成帯に分布。成因は,海底火山作用に伴って形成された鉱層が,変成作用を受けたものであると考えられる。ドイツのランメルスベルク鉱山,ノルウェーのスリテルマ鉱山などが著名。日本では愛媛県別子鉱山・佐々連(さざれ)鉱山,高知県白滝鉱山,茨城県日立鉱山などが好例だったが,現在は稼行されていない。
→関連項目鉱床|鉱層|変成鉱床
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出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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