グラープマン(英語表記)Martin Grabmann

改訂新版 世界大百科事典 「グラープマン」の意味・わかりやすい解説

グラープマン
Martin Grabmann
生没年:1875-1949

ドイツ神学者中世哲学史家。アイヒシュテットで哲学,神学を学び司祭となって後,ローマトマス・アクイナスを中心に中世神学を研究。アイヒシュテット,ウィーン,ミュンヘン大学の神学教授を歴任,同時にヨーロッパ各地の図書館で多数の中世哲学関係写本を発見・紹介し,源泉資料による中世哲学研究を推進した。1954年ミュンヘン大学における彼の後継者M.シュマウスによってグラープマン研究所が創設された。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グラープマン」の意味・わかりやすい解説

グラープマン
Grabmann, Martin

[生]1875. ウィンターツォフェン
[没]1949. アイヒシュテット
ドイツのカトリック神学者,司祭,中世哲学史家。アイヒシュテットで神学,哲学教授 (1906) ,ウィーン大学キリスト教哲学教授 (13) ,ミュンヘン大学教義学教授 (18) を歴任。現代の中世哲学研究,特に K.ボイムカーとともに中世の未公刊手稿の解読印刷において画期的役割を果し,ミュンヘンのグラープマン研究所の基礎を築く。著書には『スコラ学的方法歴史』 Die Geschichte der scholastischen Methode (09~11) ,『聖トマス・アクィナス』 Der heilige Thomas von Aquin (12) ,"Mittelalterliches Geistesleben" (26) などがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「グラープマン」の意味・わかりやすい解説

グラープマン
ぐらーぷまん
Martin Grabmann
(1875―1949)

ドイツのカトリック神学者、中世思想史研究家。ドイツのアイヒシュテット近傍に生まれる。アイヒシュテット、ウィーン両大学教授を経て、ミュンヘン大学教授。中世精神史研究、ことに、その写本による開拓的業績意義は大きい。中世の神学・哲学の源泉、方法、特性について数多くの著作がある。主著『スコラ的方法の歴史』2巻(1909~1911)、『トマス・アクィナス』(1912)、『中世精神史研究』3巻(1926~1956)
[加藤信朗 2015年2月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「グラープマン」の意味・わかりやすい解説

グラープマン

ドイツのカトリック神学者,哲学者。ミュンヘン大学教授。中世哲学史家として著名で,特にトマス・アクイナス研究には指導的役割を果たした。著書《スコラ学的方法の歴史》(1909年,1911年),《トマス・アクイナス》(1912年)など。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android