グレゴリアン大学(読み)グレゴリアンだいがく(英語表記)Pontificia Universitas Gregoriana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グレゴリアン大学」の意味・わかりやすい解説

グレゴリアン大学
グレゴリアンだいがく
Pontificia Universitas Gregoriana

イエズス会が経営する代表的なカトリック大学。ローマにあるバチカン市国の大学。創設は 1551年。当初はローマ・カレッジ Collegium Romanumと称し,設立者はイグナチウス・デ・ロヨラフランシスコ・デ・ボルハ。1553年教皇ユリウス3世によって大学としての勅許を得て,1567年のちの教皇グレゴリウス13世によって拡張された。学長は教皇によって任命され,教授陣の大多数は世界各地から招聘されるが,いずれもイエズス会員である。神学,教会法学,教会史・布教学,哲学,社会科学などの学部ほか,心理学,修徳神学,宗教学などの研究所,ラテン語・ラテン暦学院などがあり,講義ラテン語とイタリア語で行なわれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「グレゴリアン大学」の意味・わかりやすい解説

グレゴリアン大学
ぐれごりあんだいがく
Pontificia Università Gregoriana

バチカン市国のピロッタ広場にある教皇庁立大学。1551年イエズス会の創始者イグナティウス・デ・ロヨラによって設立されたローマ学院Collegium Romanumが前身。1567年教皇グレゴリウス13世により組織拡充が図られ、以来グレゴリアン大学とよばれて現在に至っている。19世紀から20世紀にかけて学部が大幅に増設され、1999年現在、6学部(神学、教会法、哲学、教会史、布教学、社会科学)のほかに、宗教学研究所、精神科学研究所、心理学研究所がある。教授団はイエズス会員を中心に約330人、学生は全世界から集まり約3500人を擁している。

[馬越 徹]

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