日本大百科全書(ニッポニカ) 「コウリャン」の意味・わかりやすい解説
コウリャン
こうりゃん / 高粱
[学] Sorghum bicolor Moench
イネ科(APG分類:イネ科)の一年草。穀粒を食用とするため、中国で広く栽培されている。高さ3メートルを超え、果実(穎果(えいか))は茎の先に穂状につく。アフリカ原産のモロコシがインドを経て4世紀以前に中国に伝わり、中国の風土に順応して多くの品種ができた。これらの品種群をコウリャンとよんでいる。
[星川清親 2019年8月20日]
食品
搗精(とうせい)した穀粒100グラム中には、炭水化物74.1グラム、タンパク質9.5グラム、脂質2.6グラムを含む。タンパク質は多いが、可消化タンパクが少ない。また、渋味が強いので、精白は歩留り70~80%と強くする必要がある。製粉して団子や菓子にしたり、高粱酒(カオリャンチウ)(茅台酒(マオタイチウ)が有名)を醸造する。
[星川清親 2019年8月20日]