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コンピュータ・ネットワーク computer network

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コンピュータ・ネットワーク
computer network

互いに独立して存在する複数のコンピュータを回線で結合しコンピュータ・コミュニケーションを行うようにしたもの。この場合は通信の自由度を上げ,コンピュータから発生されるデータや人間が入出力するデータのもつ性質から,パケット形式のデータ (→パケットデータ ) によって行うことが多い。この種のネットワークはますます全世界に広がりつつある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コンピュータ・ネットワーク
こんぴゅーたねっとわーく
computer network

通信媒体によって複数のコンピュータが結合したもの。ただし、運用上、情報の転送が一方向的で、データ通信の延長に近いものは、普通、コンピュータ・ネットワークとはいわない。
 企業や自治体、研究機関などでコンピュータの利用が普及し、また超大型から小型までコンピュータの価格や処理能力にバラエティーが生じてくると、いろいろな意味でコンピュータ相互間での情報のやりとりが必要となってくる。たとえば、支社の業務を処理するコンピュータに集められたデータを本社のコンピュータで全社の業務処理のために使う場合とか、ある研究所で開発した研究用プログラムを別の研究所で利用したいとか、いろいろな場面がある。また、他企業間のコンピュータ資源や情報の蓄積の共同利などもある。この場合、コンピュータで取り扱われる情報、いわゆるデジタル情報を伝送する通信機能が必要となる。また、通信機能を用いて他のコンピュータを呼び出し、処理と通信を管理する機能も必要となる。前者はコンピュータ・ネットワークのハードウェアであり、後者はソフトウェアである。情報システムは、情報の処理(中央処理装置)、蓄積(記憶装置)、通信システムの三者が密接に結び合った形となる。
 通信網を介して遠方まで情報を伝達する手段として最初に普及した電話は、アナログ情報すなわち音声信号を伝達する通信媒体である。オンラインシステムや、タイムシェアリングシステムでは、端末機とコンピュータの情報のやりとりを、アナログ情報の通信媒体を利用して行う場合が多い。この場合は、デジタル情報をアナログ化したり、その逆の変換を行うための変調装置・復調装置を必要とする。[小野勝章・山本喜一]

パケット交換網

コンピュータと通信システムの結び付きは、信頼性がよく、情報伝達容量の大きいデジタル通信媒体が普及して初めて有効に運用されることになる。コンピュータ・ネットワークに適した通信媒体の開発は、1960年代になってから始められ、データ通信のための新しい通信媒体としてパケット交換網が実用化されるようになった。
 在来の回線交換方式では、発信端と受信端の間を電気的に接続して、通信が終わるまでその回線が占有される。これに対して、パケット交換方式では、情報は、パケットとよばれる単位にくぎられ、発信端で1パケットの情報を送出すると、回線はただちに開放される。このため交換局にはたくさんのパケットを蓄積し、それを宛先(あてさき)別に振り分けて送り出す機能をもたせなくてはならない。こうすることによって回線の有効利用度をあげ、大量の情報を多数の相手と交換するコンピュータ・ネットワークの要求に応じることが容易となる。ただしパケットには、受信先を識別する情報を含めなくてはならない。
 パケット交換方式でも問題点がなくはない。回線交換方式では、いったん相手先との回線が形成されてしまえば情報伝達が途中で中断することはないが、パケット交換方式では、パケットが他端末から大量に送り込まれると、回線に渋滞がおきて情報伝達がとぎれることがある。そのほか、データの紛失や重複、データ順の逆転などがおこる可能性がある。[小野勝章・山本喜一]

ネットワークの基本概念

広い地域に散在し、メーカーも構成も異なる多種多様のコンピュータ、およびそれを中心とした情報機器を、ネットワークを介して連係運用しようとするには、コンピュータと通信媒体を電気的に結んだだけではうまく仕事ができない。コンピュータ・ネットワークの基本的な概念をまとめてみると、通信媒体をもった通信サブシステムに連結したホストコンピュータのうえに、情報処理の機能を論理階層構造的に積み上げた形となる。ネットワークを構成するコンピュータには、実際の通信を行う多くの応用プログラムが存在している。それらが呼び出されて動作可能であり、他のプログラムとの通信が可能な状態にあるものをプロセスとよぶ。また、互いに遠隔にあるプロセス間で、通信の意志を確認し、制御情報を交換したり、データを転送したりするための論理上の通信路をコネクションとよぶ。コンピュータ・ネットワークの制御は、物理上の回線の制御、コネクションの制御、データ処理に関連した制御などが必要となるが、これらの制御は性質上、通信回線ないしはコンピュータのハードウェアにより近いレベルのものから、抽象度の高い応用レベルのものまで階層化され、モジュール化された設計となるのが通例である。このように階層化された制御構造で隣接した層間の制御やデータ情報の受け渡しに関する規則と、遠隔地のプロセスどうしの情報のやりとりに関する規則をネットワーク・システム内で統一しておかなくてはならない。前者をサービスとよび、後者をプロトコルとよぶ。
 ISO(国際標準化機構)とCCITT(国際電信電話諮問委員会)が勧告したコンピュータ・ネットワークのシステム内の階層化モデルのプロトコル階層化の原則としては、(1)同一目的に使用される機能を同一層に置く、(2)通信機能の追加や変更に際して、サービスや他の層のプロトコルに影響が出ないようにする、(3)層の数はなるべく少なくすることがあげられる。モジュールとは、あるコンピュータシステム内で、一つの層にまとめられたシステムをさす。
 インターネットの前身であるARPAネットワークは、パケット交換機能をもったIMP(interface message processor)というプロセッサーで、通信サブシステムを構成していて、接続されているコンピュータはPDP、CDC、IBM、バローズなど多機種に及んでいた。初めはアメリカのカリフォルニア大学とスタンフォード大学の4台のコンピュータをつないでスタートしたが、その後、交換機が数十台、コンピュータは100台以上で、ほとんど全米をカバーする大規模なネットワークになった。世界中のネットワークが相互に接続されたインターネットとなって接続されているコンピュータの台数は毎日増え続けている。[小野勝章・山本喜一]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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