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サンナッザーロ Sannazzaro, Jacopo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サンナッザーロ
Sannazzaro, Jacopo

[生]1456.7.28. ナポリ
[没]1530.4.24. ナポリ
イタリアの詩人。幼少年時代をサンチプリアーノ・ピチェンティーノで過し,この地の美しい自然が後年の作品に深甚な影響を与えたという。ナポリに戻って (1476) ,ラテン語の詩作を学び,文名をあげてアラゴン王家の宮廷詩人となった (81) 。王家の没落とともにフェデリコ王に従いフランスに亡命し (1501~04) ,王の死後はナポリの山荘に引きこもり,文学に専念。主著『アルカディア』 Arcadia (04) はなかば自伝風の牧人の愛の物語であり,12の散文と牧歌とから成る。ギリシア・ラテンの古典とイタリア詩の伝統を巧みに取入れたこの田園詩文集は,ペトラルカ以後,ロマン主義勃興以前のイタリア文学において,決定的な範例となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

サンナッザーロ
さんなっざーろ
Jacopo Sannazzaro
(1456―1530)

一説にはサンナザーロSannazaroとも称される。イタリアの詩人。ナポリに生まれ、ナポリ王国フェデリーコ国王に宮廷人として仕え、1501年フランスに追放された王に従い、その死までフランスにとどまった。04年ナポリに戻り、南部イタリアの人文主義を代表する詩人として活躍した。ラテン語による『漁夫の歌』、『聖処女の出産』(1526)などの詩作品があるが、その最高傑作はイタリア語による『アルカディア』(1504)である。愛に傷ついた主人公の羊飼いシンチェーロは、理想郷アルカディアに逃避し、美しい自然や牧人の素朴な生き方に慰めをみいだそうとする。この作品では、詩と散文が交互に並べられ、ペトラルカやギリシア・ラテンの牧歌の影響を受けた流麗優美な文体が用いられており、田園牧歌の傑作として、17、18世紀にイタリアのみならず広くヨーロッパ諸国で大きな影響力をもった。[竹山博英]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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