翻訳|shovel
シャベル、スコップschop(オランダ語)ともいう。畑地の掘り起こし、樹木類の掘り上げ・植え付け、土木工事の根切り作業のほか、砂・砂利・石炭などをすくい上げるときに用いる人力土工具である。用途により、大小、持ち運びに便利な折り畳み型など多くの種別があり、また使用目的により、先端の刃の部分の型が異なる。普通型のものは全長97センチメートル、肩幅23センチメートル内外(角型30センチメートル内外)、頭部の長さ30センチメートルくらいである。日本への渡来は開港前後と思われる。居留地の外国人が石炭の出し入れに用いたともいわれる。図示されたものとしては、黒船来航のようすを記録した絵巻のなかに、ペリーの将軍への献上品として数種みられる。国内生産としては1893年(明治26)大阪堺(さかい)の浅香久平(あさかきゅうへい)が個人で、また2年後には兵庫三木(みき)で三木金物組合商会が製造を開始したという。とくに製作方法に独特の考案がなされ、品質で外国物をしのぎ、大正中ごろにはアジア各地へ多量に輸出された。なお、ショベル型をした移植ごてtrowelはショベルとは区別される。またショベル系掘削機を略称してショベルということもある。
[堀 保男]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…人力で土砂などを掘削するのに用いられる土工用具。正しくはショベルshovel。刃先の形状によって丸形,角形などの種類がある。…
…単にショベルともいう。原動機によって駆動される長い柄のついたバケット(ショベルという)によって掘削を行う建設機械。…
※「ショベル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
7/22 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新