シルケット加工(読み)シルケットかこう

改訂新版 世界大百科事典 「シルケット加工」の意味・わかりやすい解説

シルケット加工 (シルケットかこう)

綿糸または綿布を緊張下で水酸化ナトリウム濃厚溶液で処理したのち水洗することにより,絹様の光沢を得る加工法。日本では,19世紀末(明治30年ころ),この方法で加工した綿布が輸入され,シルク(絹)のような光沢があるという意味でこれをシルケットと呼んだところから,この加工法をシルケット加工と呼ぶようになったが,1844年にこの原理を発見したイギリスのマーサーJ.Mercerの名前をとって,マーセリゼーションmercerizationと呼ぶほうが国際的である。
マーセリゼーション
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報