ゼログラフィー

デジタル大辞泉 「ゼログラフィー」の意味・読み・例文・類語

ゼログラフィー(xerography)

静電気を利用して紙面複写する、電子写真複写法。乾式複写。

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精選版 日本国語大辞典 「ゼログラフィー」の意味・読み・例文・類語

ゼログラフィー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] xerography [ギリシア語] xeros 「乾燥」と[英語] photography 「写真」の合成語 ) 電子写真法の一つ。金属板上に無定形セレンなど半導体薄膜を蒸着し、感光板とし、帯電させておく。これに光をあてると光のあたった部分の電荷は金属板の方へ移動するのであたらなかった部分に静電気による潜像ができる。これに板と反対電荷をもった粉末トナー)を撒布し像として現わし、これを紙に転写し加熱して固定させる方法。一九三七年アメリカのC=F=カールソン発明。乾式複写(方式)。→ゼロックス

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百科事典マイペディア 「ゼログラフィー」の意味・わかりやすい解説

ゼログラフィー

半導体の光電導性と静電引力を利用した電子写真法の一つ。1938年米国のカールソンが考案,1950年ゼロックス社が複写装置として商品化。アルミニウム板上にセレンの薄膜を真空蒸着し,この表面にコロナ放電によって正電荷を与えたものを感光板とし,光像を投射すると,光の当たった部分の電荷が消失して静電潜像ができる。これに負に帯電させたカーボンブラックをふりかけ像部分に静電引力により付着させ,上に紙をのせて紙側から再びコロナ放電を行うと像が紙に転写される。これを加熱融着させてポジ像を得る。普通の紙に複写できること,乾式であるため迅速に行われること,特殊な薬品を必要としないため像がきれいで耐久性に富むことなどの長所があり,文書の複写のほか,オフセット用製版などに広く利用。
→関連項目エレクトロファックス複写

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改訂新版 世界大百科事典 「ゼログラフィー」の意味・わかりやすい解説

ゼログラフィー
xerography

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゼログラフィー」の意味・わかりやすい解説

ゼログラフィー
ぜろぐらふぃー

電子写真

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世界大百科事典(旧版)内のゼログラフィーの言及

【ゼロックス[会社]】より

…ハロイド社Haloid Co.が前身。同社は50年に,カールソンChester F.Carlson(1906‐68)が発明した静電写真画像(ゼログラフィー,1940年に特許)の特許実施権を取得し,同年ゼロックスA型の発売を開始した。その後58年に社名をHaloid Xerox Inc.に,61年には現社名に改称した。…

【電子写真】より

…ゼログラフィーxerography,エレクトロフォトグラフィー,あるいは静電写真ともいう。電子的,かつ静電気現象を利用した乾式の写真方法の総称。…

※「ゼログラフィー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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