複写(読み)ふくしゃ

デジタル大辞泉の解説

ふく‐しゃ【複写】

[名](スル)
写してあるものをもとにして、もう一度写すこと。「古い記念写真を複写する」
用紙の間にカーボン紙をはさんで書くなどして、同一書類を2通以上作ること。また、そのもの。
複写機を用いて文書・図表などを原本どおりに写し取ること。また、写し取ったもの。コピー。「書類を複写して配る」

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百科事典マイペディアの解説

複写【ふくしゃ】

原本どおりに文字や図面を写しとること。蒟蒻(こんにゃく)版青写真などがあったが,現在では各種複写法による多くの事務用複写機がある。ふつうの写真と同様のハロゲン化銀印画紙を利用した拡散転写反転法,加熱すると発色する特殊な印画紙を使用したサーモファックス,電子写真法によるゼログラフィーエレクトロファックスなどが広く利用されている。→事務機械

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

複写
ふくしゃ

カメラ、レンズ、感光材料を用いて、書籍、絵画、写真などの平面的なものを撮影することを、写真では一般に複写といっている。技術的には、被写体を平面的に伸展させ、カメラをその中心に向かって正対させる。次に、ライトを左右から被写体の全面に対して均一に照明されるよう配置し、露光する。露出の測定は、入射式露出計を使用するのが便利であるが、被写体全面に標準反射板(測光用の反射率18%グレープレート)を重ね、カメラのTTL露出計で計るのがもっとも正確な値が得られる。

 黄色く変色した古い写真などを黒白フィルムで複写する場合は、黄色フィルターの併用で良質のネガを得ることができる。

[伊藤詩唱]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ふく‐しゃ【複写】

〘名〙
① 一度写したものをもとにして、さらに写しとること。
※卍(1928‐30)〈谷崎潤一郎〉三二「写真の種板よこしたにしたかて複写したあるかも分れへんし」
② 書画や図表などを原本どおりに写しとること。コピー。
※米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉三「名画手の筆にて写したる極彩色の禽鳥帖を、何人なるか複写なして」

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化学辞典 第2版の解説

複写
フクシャ
copying

文書,図面などの記録資料に記された情報を,なんらかの方法で写し,情報を複数化することをいう.
(1)筆記による複写,
(2)感圧記録紙を用いて同時に複数の資料を作成する複写,
(3)感熱材料を用いる熱複写,
(4)感光材料を用い,原資料を等寸法または拡大,縮小して写す光複写,
があるが,現在は(4)が主流で,とくに電子写真がもっとも普通である.色彩を再現するには,カラー電子写真,ハロゲン化銀写真などが利用される.特別な加工紙に複写するものと,普通紙に複写するものとがあり,後者PPC(plain paper copying)とよばれる.複写と類似概念に複製(duplicating)があり,原記録物と同質の媒体上に同質の記録を行うこと(例:カラースライドの複製)をさす場合と,部数の多い(20~1000部)複写をさす場合がある.複写機は,迅速性,画質,経済性,操作性にすぐれることが要求されるが,現在は,電子写真法にもとづく電子複写機がもっとも普及している.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報