タクシー(読み)たくしー(その他表記)taxi

翻訳|taxi

デジタル大辞泉 「タクシー」の意味・読み・例文・類語

タクシー(taxi)

貸し切りの形で旅客を運送する、営業用の乗用自動車。タキシー

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「タクシー」の意味・読み・例文・類語

タクシー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] taxi ) 街頭や乗り場で、あるいは電話による呼び出しで、求めに応じて客を乗せて運賃を取る貸切りの営業用自動車。客は距離・時間などに応じて運賃や料金を支払う。
    1. [初出の実例]「数寄屋橋に出て、そこから、タクシに乗らう」(出典:晴れたり君よ(1924)〈宇野浩二〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タクシー」の意味・わかりやすい解説

タクシー
たくしー
taxi

タクシーキャブtaxicabの略称。専用の乗り場や路上で、あるいは呼び出しにより、客の求めに応じて営業する旅客自動車運送事業の一つ。タクシーという名称は世界の多くの国々で使用されている。

[松尾光芳 2023年6月19日]

海外におけるタクシーの起源

そもそもタクシーという名称は、自動車に取り付けられたタクシーメーターからきている。タクシーメーターは、時間と距離を測定する装置で、1891年にドイツ人のウィルヘルム・ブルーンWilhelm Bruhn(1853―1927)によって発明された。当初はベルリンやパリで、1890年代末までにはヨーロッパのほかの都市でも使われるようになった。ロンドンでは、1907年7月から辻(つじ)馬車およびガソリン自動車にタクシーメーターの装着が義務づけられている。

 タクシーの前身は、17世紀ヨーロッパの辻馬車にまでさかのぼることができる。17世紀末に約700台あったロンドンの辻馬車は、18世紀後半には1000台を超えるまでになった。19世紀に入ると、二輪辻馬車(キャブcab、cabriolet)と四輪辻馬車(グロウラーgrowler)という新しい形態の辻馬車タクシーが現れる。二輪辻馬車は、1835年以降から使用され、運転席(御車(ぎょしゃ)席)が後方の一段高い場所にある2人乗り1頭立てで、若者や冒険好きの人々が利用する派手な乗り物とされた。一方、四輪辻馬車は、キャブと比較すると速度は劣るが、一段格の高い乗り物とされ、主要な鉄道駅に待機していた。1903年12月には、キャブが7499台、グロウラーが3905台の合計1万1404台がロンドンで営業していた。しかし、これ以降辻馬車の台数増加はなかった。なぜなら、自動車によるタクシーが出現してきたからである。

 世界的にみると初期の自動車タクシーとして登場したのは、ベンツ社製の電気自動車で、1896年春、ドイツのシュトゥットガルトにおいてであった。同年秋から、フランスでライセンス生産されたベンツ社製の電気自動車タクシーがパリの街を走行し、その年の暮れにはアメリカのフィラデルフィアで、翌年1月にはニューヨークでタクシーが走っている。ロンドンで電気自動車を使用したタクシー会社(the London Electrical Cab Company)が設立されたのは、1896年末であった。1897年末には25台、翌1898年には75台が走行していた。高価な車両購入費や熟練運転者への高い人件費にもかかわらず、当初はマスメディアに取り上げられ順調な事業開始であったとされる。だが、しだいにその目新しさが薄れていくとともに車両維持費が会社経営を圧迫していき、運賃の値上げでも対処しきれず、1899年に同社は廃業に追い込まれた。その後、個人経営による電気自動車タクシーが数台運行していたが、1900年6月には姿を消している。1903年12月になると、初めてのガソリン自動車タクシーが、ロンドンに出現した。フランス製のプルネルPrunel12馬力2シリンダーを搭載し、車体はキャブに似ていた。その後もガソリン自動車タクシーは増え、1905年末には19台であったが、1年後の1906年末には96台となっていた。こうした台数の増加と需要に対処すべく、タクシーの車体製造および免許に関する規制が、1906年からロンドンで適用された。

[松尾光芳・藤井秀登 2023年6月19日]

日本のタクシー

日本のタクシーは法律上、一個の契約により乗車定員10人以下の自動車を貸し切って旅客を運送する一般乗用旅客自動車運送事業であり、免許事業である(道路運送法3条~4条)。タクシーの営業形態は、客を求めて路上を走行するいわゆる流し営業、駅構内あるいは営業所での客待ち、あるいは前記二つの形態の併用が基本であった。これらに加えて、車両に無線機が取り付けられ、利用者からの電話申し込みに応じて配車を行うシステムも拡大した。この無線タクシーの出現により、タクシーの顧客はそれまでの不特定客ばかりでなく、しだいに特定客層の確保へつながっていった。

 なお、道路運送法(昭和26年法律第183号)における一般乗用旅客自動車運送事業としては、車庫・営業所待ち営業のハイヤーとタクシーの区別はない。しかし、タクシー業務適正化特別措置法(昭和45年法律第75号)により、ハイヤーは「一般乗用旅客自動車運送事業を経営する者がその事業の用に供する自動車で当該自動車による運送の引受けが営業所のみにおいて行なわれるもの」(2条2項)と規定されており、タクシーのような流し営業は禁止されている。また、運賃もタクシーとハイヤーは別建てである。

 日本におけるタクシーの沿革を以下に述べる。日本のタクシー事業は1912年(大正1)8月、タクシー自動車株式会社がアメリカのフォード社製の車両(T型フォード)6台を用いて東京の有楽町で創業したことに始まる。車両には、タクシーメーターが装着されていた。第一次世界大戦を境にタクシー事業は躍進し、その台数は2100台に達した(1924)。第二次世界大戦までのタクシー事業は1車1人の個人経営が多く、料金も自由料金で、運転者と顧客の談合で決められていた。しかし、戦時の物価統制令の一環でタクシー料金制度もメーター制になった(1938)。この制度は今日まで続いており、世界の大半の国々のタクシーもメーター料金制度を採用している。また東京のタクシー事業は、戦時統合により、大和(だいわ)自動車交通、日本交通、帝国自動車、国際自動車の4社に統合された(1945)。

 第二次世界大戦後の混乱期には戦前からの代用燃料車が使用され、その後アメリカ軍の払下げ車両が使用された時期を経過して、ルノー、ヒルマンなどの輸入車両に依存するようになった。朝鮮戦争を契機とした日本経済の復興や自動車産業の飛躍的発展と並行して、タクシーの使用車両はトヨタ、日産を主軸とする国産車へと移行していった。第二次世界大戦後しばらくは許可されなかった「個人タクシー」は1959年(昭和34)12月に営業を免許されたが、その背景には1957年前後から1967年前後にかけて神風タクシー(交通規則を無視し、スピード違反などの無謀運転を行っていたタクシー)の横行や乗車拒否問題などがあり、世論の強い批判を受け、安全性の確保と旅客へのサービス向上の見地から、政府もその対策の一つとして個人タクシーの増車策を採用したという事情があった。またタクシー事業の近代化と運転者の質の向上を目的として、1969年東京都と大阪府にタクシー近代化センターが設立された。翌1970年にはタクシー業務適正化臨時措置法が制定され、両都府においては試験に合格して登録した運転者でなければ乗務できない制度が確立された。なお、2002年(平成14)2月に「道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律(改正道路運送法)」(平成12年法律第86号)が施行されたことに伴い、「タクシー業務適正化臨時措置法」は「タクシー業務適正化特別措置法」として恒久化され、同年4月から、東京都と大阪府のタクシー近代化センターは、それぞれ東京タクシーセンター、大阪タクシーセンターへと改称された。2010年4月には、神奈川タクシーセンターも設置されている。

[松尾光芳・藤井秀登 2023年6月19日]

需要の多様化と規則緩和

タクシーの運賃支払い方法は現金に限らず、クーポン、クレジットカード、スマートフォン等の電子決済機能などが使用できるようになっている。タクシー運賃は、総括原価方式(総費用+適正利潤)で算出された運賃に、実車区間の時間と距離を勘案して決定される。1997年(平成9)4月になると、各タクシー事業者が運賃設定をより弾力的に行えるように、総括原価方式で算出した運賃を上限として、その金額から10%下回る運賃額を下限とするゾーン運賃(幅運賃)が導入された。タクシー事業者はその幅内であれば運賃を認められたため、自動認可運賃といえる。また、初乗り距離を短縮する運賃設定についても、それまでの初乗り距離の半分程度で認可された。さらに、障害者割引、遠距離割引、往復割引、高齢者割引、クーポン割引、プリペイドカード割引、運転免許自主返納割引といった多様化した運賃設定を実施し、利用者の拡大につとめている。一方で、深夜や早朝には割増運賃が適用される。なお、手配した人の元までタクシーを配車した場合は、迎車回送料金が追加される場合もある。

 一時は神風タクシーと揶揄(やゆ)された東京のタクシーも、現在では総合評価では世界のトップクラスにランクされている。日本のタクシーは、都市における市民の多様な需要に対応するため24時間稼動しており、また本来の一車貸切りの原則から、地域によっては相乗り制を実施するなど、新しい営業形態が実施されている。

 多様化・高齢化する社会に対応すべく、福祉・介護タクシーが日本で最初に登場したのは、1977年11月である。福祉タクシーは、肢体不自由者の移動を滞りなく行うために車椅子(いす)乗車用リフトやストレッチャーを装備したタクシーであり、介護タクシーは、介護関連有資格者の運転者が、要介護者からの要請に応じてケアサービスを提供するタクシーである。

 2000年代になると、タクシー事業は規制緩和へと政策が転換された。すなわち、需給調整規制を廃止してタクシー事業における競争を促進するため、また利用者にとって利便性が高く、安全で安心なサービスの提供を図るために、2000年5月に改正道路運送法(前述)が成立した(施行は2002年2月)。改正の骨子は、(1)事業参入における免許制から許可制への移行、(2)緊急調整措置の導入(輸送の安全等の維持が困難となる場合は一時的に新規参入および増車を制限する)、(3)タクシー運賃における認可制の維持(ただし運賃規制は緩和される)である。また、運行管理者について資格試験制度が導入された。

 この改正道路運送法は、1997年4月に導入された幅運賃の考え方を適用していた。したがって、上限運賃と下限運賃の間であれば各事業者の運賃申請は認可されるため、自動認可運賃とよばれた。ただし、下限運賃については、タクシー事業者が申請後、個別に審査される制限つきである。黒字の場合は下限運賃を下回る運賃が認められる一方で、赤字の場合は認可されない。

[松尾光芳・藤井秀登 2023年6月19日]

規制強化と地域需要の把握

需給調整規制を廃止した改正道路運送法は、一部地域でタクシー事業者の供給過剰を生み出した。このしわ寄せは、タクシー運転者の人件費切り下げとなって現れている。2010年度におけるタクシー運転者の平均年収は10年前より約18%下落していた。労働条件の劣化に対して、供給過剰地域を対象に協議会によって需給の適正化を図ることを目的とする、「特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法(旧タクシー特措法)」(平成21年法律第64号)が2009年10月に緊急的需給調整措置として施行された。旧タクシー特措法では、供給過剰が生じている地域を国土交通大臣が特定地域に指定し、地域の輸送需要やニーズに整合するタクシー事業の機能が事業者に求められた。特定地域では、タクシー事業者、行政、地域住民、運転者や有識者で構成される協議会が設置され、サービスや経営の活性化などに関する計画的な取組みについて話し合われた。また、タクシー事業者には、必要に応じて自主的な減車計画などが要請された。特定地域で営業するタクシー事業者は、国土交通大臣が指定する運賃の範囲(公定幅運賃)から運賃を定め、国土交通大臣に届け出ることになった。従来の自動認可運賃とは異なり、下限割れ運賃は運賃変更命令(行政処分)の対象となった。

 2014年1月になると、「特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法(改正タクシー特措法)」が施行された。改正タクシー特措法では、特定地域に加えて準特定地域が設定され、両地域における需給調整が意図された。準特定地域は、旧タクシー特措法の特定地域を指定し直したものである。改正タクシー特措法における特定地域とは、供給過剰であると認められ、供給輸送力を削減しなければ地域公共交通としてタクシーが機能を十分に発揮できない地域をさし、新規参入と増車が禁止された。準特定地域とは、供給過剰となる可能性があり、地域公共交通としてタクシーが機能を十分に発揮できない地域をさす。新規参入は許可制、増車は認可制になった。旧タクシー特措法と同じく、協議会の設置が継続されただけでなく、協議会で減車の話し合いもできるようになった。さらに、協議会で決定した減車の計画に対して、公的な強制力が加わった。特定地域または準特定地域で営業するタクシー事業者は、公定幅運賃に基づいて運賃を定め、国土交通大臣に届け出なくてはならない。下限割れ運賃は運賃変更命令(行政処分)の対象となる。大部分の特定地域と準特定地域の公定幅運賃は、自動認可運賃と同じ運賃幅が適用されている。一方で、特定地域や準特定地域を除く地域には、自動認可運賃が継続して適用されている。

 このほか、タクシー事業者は、地域におけるタクシー事業の活性化の一環として、観光タクシーや育児支援・妊婦応援タクシーなどの領域に取り組んでいる。なお、改正タクシー特措法施行後のタクシー運転者の平均年収は増加傾向を示している。

[藤井秀登 2023年6月19日]

『ハイタク問題研究会編、全国ハイヤー・タクシー連合会監修『ハイヤー・タクシー年鑑 2022』(2022・東京交通新聞社)』『交通界編『日本のハイヤー・タクシー』各年版』『Nick GeorganoThe London Taxi(1985, Shire Publications Ltd.,Oxford)』『Bill MunroLondon Taxis : A Full History, Second Edition(2014, Earlswood Press, Surrey)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「タクシー」の意味・わかりやすい解説

タクシー
taxi

タクシーキャブtaxicabの略称。タクシーの法律上(道路運送法)の名称は〈一般乗用旅客自動車〉といい,それによる運送事業は〈一個の契約により乗車定員10人以下の自動車を貸し切って旅客を運送する一般自動車運送事業〉(同法第3条)と定義されている。乗合運送でないという点で乗合バスとは違い,10人乗り以下の自動車による貸切輸送である点で貸切バスとも違う運送形態である。

 タクシー運送はその前身ともいえる17世紀イギリスの辻馬車に起源をさかのぼるが,馬車交通の発達していた欧米では古くからみられ,自動車交通の発達にともなって便利な都市交通機関として広く普及した。日本ではじめて自動車によるタクシーが誕生したのは1912年東京においてであった。現在大都市でみられる流しタクシーという営業形態が始まったのは21年で,それまではいまのハイヤー(法律上はハイヤーとタクシーの区別はない)のように車庫待ち営業であった。日本の大都市でタクシーが急増したのは23年の関東大震災以後で,27年にはいわゆる〈円タク〉時代を迎えた。当時の東京市内全域の運賃が1円均一であったところから円タクと呼ばれたのである。運賃がはじめてメーター制になったのは38年である。第2次世界大戦中,東京のタクシー事業は戦時統合によって4社に統合(1945)され,その台数はわずかに1628台であった。

 戦後新規免許が認められるとタクシー台数は急増した。57-58年ころには運賃改訂を抑制したことを発端に,東京など大都市で無暴運転が横行して神風タクシーと呼ばれ,交通事故の多発,運転サービスの低下などから社会問題にまで発展した。このような背景から法人(会社)タクシーの評判が低下し,個人タクシー制度が導入されたのである。個人タクシーの免許がはじめておりたのは59年12月で,当初173台が認可された。これを契機に法人タクシーと個人タクシーという二つの経営形態が併存することとなり,それは順次地方都市にも波及した。昭和30年代の終りごろから大都市において交通事故が多発するとともに,自家用自動車の普及から道路混雑も年々激化した。とくに昭和40年代に入ると道路交通環境はますます悪化した。このような交通環境に対応するため,70年には時間・距離併用メーターによる運賃制度が導入された。

 以上のように日本のタクシーは大都市を中心に発展し,地方都市の都市化に応じて全国的に普及するようになった。現在では地方都市にとどまらず町村にまで普及している。自家用自動車が普及する一方,それを運転することができない老人や身障者にとってタクシーは不可欠の交通機関とみられるまでになっている。大都市においてはタクシーのもつ利便性,あるいは戸口から戸口へdoor-to-doorの輸送機能などから都心部を中心としたビジネス客に広く利用されたり,バスや鉄道の輸送が終了した後もほとんど24時間をカバーする交通機関として活用されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タクシー」の意味・わかりやすい解説

タクシー
taxi

自動車を用いて他人の需要に応じ貸切運送を行う自動車運送事業。普通,主として市街地を流したり駅前などの一定場所で客待ちする,不特定の旅客を相手とするものをタクシー,あらかじめ契約をした特定の顧客を相手に,車庫待ち営業をするものをハイヤーと呼んでいる。日本では道路運送法により一般乗用旅客自動車運送事業として規定されており,使用車両は定員 10人以下,事業を行うには運輸大臣 (陸運局長) の免許を必要とするが,タクシー事業の免許制度は根拠が薄いとの議論が多い。運賃は走行速度,走行距離,待ち時間によって決められ,運輸大臣の認可を必要とするが,タクシーの場合はタクシーメータに表示されなければならない。起源は,イギリスで 17世紀頃の辻馬車が辻自動車となって発達したといわれ,日本では 1912年東京で最初の営業が行われた。見ず知らずの客同士の相乗りは禁止されているが,郊外の団地などバスの不便な地域では,相乗りタクシーが許されている。事業者数は 90年3月末で,法人 7197社,個人タクシー (1人1車制) 4万 7147台となっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「タクシー」の解説

タクシー

森村誠一の長編サスペンス小説。2002年刊行。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のタクシーの言及

【自動車運送事業】より

…自動車運送事業は同法第3条により次のように分類される。(1)一般自動車運送事業 (a)一般乗合旅客自動車運送事業(路線を定めて定期に運行する自動車により乗合旅客を運送する事業で,定期バスとか路線バスと呼ばれる),(b)一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バスと呼ばれる),(c)一般乗用旅客自動車運送事業(一個の契約により乗車定員10人以下の自動車を貸し切って旅客を運送する事業で,いわゆるハイヤー,タクシーをいう),(d)一般路線貨物自動車運送事業(路線を定めて定期に運行する積合運送であり,路線トラックとか定期便と呼ばれる),(e)一般区域貨物自動車運送事業(路線運送以外の貨物運送)。(2)特定自動車運送事業 特定の者の需要に応じ,一定の範囲の旅客または貨物を運送する事業で,(a)特定旅客自動車運送事業,(b)特定貨物自動車運送事業に分類される。…

※「タクシー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android