翻訳|taximeter
タクシーの走行距離を測って運賃を表示する計量器。現在の計量法では,長さ計の中の回転尺に属し,検定の対象になっている(計量法上ではタキシーメーターと呼んでいる)。検定はメーターだけの頭部検査と,タクシーにメーターを取りつけた状態での走行検査とが全品に対して各都道府県の計量検定所などにおいて行われている。実際に走行しているタクシーのメーターの使用公差は,走行距離に対して,0から6%の範囲内であり,マイナス公差は乗客にとって不利となるので認められていない。例えば走行距離2kmならば,2kmから2.12kmが許容誤差の範囲となる。また現在の運賃体系は時間併用制であるので,同じ区間を乗車しても交通の混雑状態,夜間の割増時間帯などによって,必ずしも運賃は同一とはならない場合もある。構造は,自動車の駆動輪側のタイヤの有効周を基準にして,その回転の数を測って走行距離を求め,料金率に従った金額で表示する。タイヤからの回転は,変速機のプロペラシャフト側の歯車からさらにギヤボックスによって,一定の回転比に調整し,フレキシブルシャフトを介して,メーターに伝えられる。最近では,ギヤボックスの前の機械的な回転を電気的なパルス信号に変換して,ディジタル回路によって動作する電子式のものもある。これは小型化ができることのほか,タクシー会社のコンピューターと連動した業務管理システムなどの機構が容易に追加できる特徴がある。
執筆者:仙田 修
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
距離による賃走を基本とするタクシーで、料金計算の根拠となる走行距離や所要時間を測定して料金を表示する計測機。通常、タクシーの計器盤上の助手席側に備え、車外への空車、実車、迎車、回送、深夜早朝料金の表示などを兼ねる(外国では装着場所の異なることもある)。かつては空車を示す「旗」とよばれる腕を倒して作動させる機械式であったが、現在は押しボタンで操作し、空車、実車などの表示も電気的に行う電子式メーターが普及している。
メーターは変速機の一部からプロペラシャフトの回転を検出して走行距離を計測するほか、時間を測定する時計の機能ももつ。以前は走行距離だけで料金を計算していたが、過密による道路の渋滞が日常化するに及んで、距離時間併用制がとられたからである。
[高島鎮雄]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…電気的なパルスの計数は,時間も含めたユニバーサルカウンターの場合が多い。電子式タクシーメーターは,代表的なパルスカウンターの応用例である。【仙田 修】。…
※「タクシーメーター」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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