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タティアノス Tatianos

世界大百科事典 第2版の解説

タティアノス【Tatianos】

120ころ‐?
シリア生れのキリスト教護教家。ユスティノスの弟子。ギリシア語による主著《ギリシア人への言葉》はギリシア文明を攻撃し,キリスト教の古さと純粋さを弁護したもの。また2世紀中葉に編集したシリア語による《ディアテッサロン》は新約の四福音書を一つの物語にまとめたもので,5世紀までシリアでひろく用いられた。のち172年ころ教会を去り,東方でエンクラディス派教団を創立し,グノーシス主義的傾向と極端な禁欲主義のため異端とされた。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

タティアノス
たてぃあのす
Tatianos
(120ころ―?)

2世紀後半のキリスト教護教家。「アッシリアの地に」異教徒の家庭に生まれ、若き日にギリシア哲学、修辞学の教育を受けた。漂泊の旅の後、最後にローマでキリスト者になり、哲学者にして殉教者ユスティノスから「確実で有益な哲学」であるキリスト教を学び、当時の教養ある人々に対してキリスト教の真理を弁証する書物『ギリシア人へのことば』Logos pros Hellnesを書いた(165ころ)。ほかに、四福音(ふくいん)書の記事から統一的な物語を編集した『ディアテッサロン』Diatessaronもある。師ユスティノスの死後、東方に帰って、異端的な傾向をもつ禁欲主義者としてシリア、キリキア方面で活動した。[中沢宣夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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