ダヤン・ハーン(読み)ダヤンハーン

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ダヤン・ハーン」の解説

ダヤン・ハーン
Dayan Khan 達延汗

1474~1517(在位1480~1517)

モンゴル君主。父ボルフ・ジノンの死後,マンドール・ハーンのあとを継いで即位し,モンゴルジン,ユンシェブ,オルドスなどモンゴル諸部を統合した。オイラトをも屈服させて,元朝北帰以来のモンゴリアにおける内乱を終息させ,大ハーンの権威を回復した。支配下の諸部を6トゥメン(万戸)に編成し,これに自分の子供たちを分封した。後世のモンゴルのタイジと呼ばれる王族は,多くがダヤン・ハーンの子孫である。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

百科事典マイペディア 「ダヤン・ハーン」の意味・わかりやすい解説

ダヤン・ハーン

明代にモンゴルを支配した人物前代のマンダグルの死後,16歳(一説に7歳)でハーンに即位。内モンゴルを統一し,各地に子弟を分封し,中期モンゴル再興の主とされるウリヤンハイを討伐して没したという。その子孫が内外モンゴル全域に広がり,17世紀の清朝支配下で内モンゴル49旗の半数近く,外モンゴル86旗の9割以上がダヤン・ハーンを祖としていた。

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