チャイナロビー(英語表記)China Lobby

改訂新版 世界大百科事典 「チャイナロビー」の意味・わかりやすい解説

チャイナ・ロビー
China Lobby

アメリカの政治的グループ。中国国共内戦時代の蔣介石支援にはじまり,革命後は台湾・国民党政府を支持し,アメリカ国内でその利益(たとえば国連議席保持)を代弁した。会員制の団体といったものではない。政・財界人ジャーナリスト,宣教師らのグループで,W.F.ノーランド上院議員,タイム社のルース夫人などが有名。1940年代後半から50年代がロビー活動ロビイング)の最盛期で,米中国交正常化後の今日ではほとんど死語にひとしい。なお,日本では岸信介ら政・財界人の同種の団体が台湾ロビーと呼ばれる。
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百科事典マイペディア 「チャイナロビー」の意味・わかりやすい解説

チャイナ・ロビー

中国国民政府と結んで,その利益擁護のため米国議会に対して陳情請願を仲介する米国の院外運動団体。1940年代後半から1950年代にかけてがその活動の最盛期で,米中国交正常化後はこの語も死語に等しくなった。→圧力団体ロビイスト

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チャイナロビー」の意味・わかりやすい解説

チャイナ・ロビー
China Lobby

アメリカにおける中国の国民党政府系の院外団ないし圧力団体。アメリカの対アジア政策を国民党政府 (次いで台湾) に有利な方向に導くために連邦議会への働きかけを中心に積極的に活動。日中戦争,第2次世界大戦後の国共内戦,さらに 1949年以後の米中対決の各段階において,アメリカの政策に無視できない影響力を及ぼした。

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