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ツリアブ Bombyliidae; bee fly

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ツリアブ
Bombyliidae; bee fly

双翅目ツリアブ科に属する昆虫の総称。小型ないし中型のアブ。体が短太で毛深く,ややハナバチ類に似るものと,全体が非常に細長くほとんど無毛で,アメバチ類に酷似するものとがある。単眼をもち,複眼は大きい。は長いものが多く,花の蜜を吸うのがみられる。翅は細長く,肢は繊細。幼虫は,地中にすむ昆虫類の卵塊,幼虫,蛹などに寄生するものと,各種のハチの幼虫に寄生するものとがある。ビロードツリアブ Bombylius majorは体長 10mm内外,体は短太で黒く,黄白色の長毛を密生している。吻は非常に長い。翅は基部から前半は黒色で,他の部分は透明である。日本を含む北半球に広く分布し,春に各地で普通にみられる。 (→双翅類 )

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百科事典マイペディアの解説

ツリアブ

双翅(そうし)目ツリアブ科の昆虫の総称。中型のアブで,ハチ類に擬態する種類が多く,ビロードツリアブ類はマルハナバチに,ハラボソツリアブ類はヒメバチ類に似る。花蜜を好み,翅をきわめて速く動かして,一見空中につり下げられたように静止するのでこの名がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ツリアブ
つりあぶ / 吊虻・長吻虻
beefliesbombylid

昆虫綱双翅(そうし)目短角亜目アブ群ツリアブ科Bombyliidaeの昆虫の総称。この科の昆虫は中形から大形で、(1)体は太くて短く毛深いもの、(2)細長くて無毛のもの、という二つの型があるが、両型とも口吻(こうふん)は細長く、訪花性である。複眼は大きく、雌でも雄のようにしばしば合眼的、単眼はつねに存在する。はねは細長く、翅端部はとがり、斑紋(はんもん)をもつものが多い。はねを速く動かして飛び、空中の一点に静止することができる。幼虫は寄生性で、各種の土壌昆虫の卵、幼虫、蛹(さなぎ)に寄生する。
 代表種のビロードツリアブBombylius majorは、体長10ミリメートル内外で、体が太くて短く、毛深い。日本各地の草原に普通にみられる。スズキハラボソツリアブCephenius suzukiiは、体長20ミリメートル、翅長13ミリメートル。一見ヒメバチに似る。ツリアブ科のほかにもムシヒキアブ科とアブバエ科のなかにもヒメバチに似たものがあるので注意を要する。本種は触角が長くて黒色、口吻は長い。胸部は黒色で両側縁には太い黄褐色条がある。はねは細くてわずかに褐色がかり、前縁部だけが黄褐色で斑紋がなく、翅脈は黒褐色。前脚と中脚は短く、後脚のみ長い。腹部は細長く、赤褐色で、背面は暗色。左右に扁平(へんぺい)で、末端近くで膨らむ。本州に分布する。ニトベハラボソツリアブC. nitobeiは、前種に似るがやや小形で体長13ミリメートル内外。触角の第1節は黄褐色である点で識別できる。[伊藤修四郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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