テラントロプス(その他表記)Telanthropus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テラントロプス」の意味・わかりやすい解説

テラントロプス
Telanthropus

1949年に南アフリカ共和国のヨハネスブルク近くで,ジョン・タルボット・ロビンソンらによって発見された化石人類学名をテラントロプス・カペンシス T. capensis という。下顎骨は頤がなく,咀嚼筋のつく下顎枝は幅広いが高くない。歯は現生人類より大きいが,パラントロプスほどではない。全体として頑丈でハイデルベルク人下顎と似ており,アウストラロピテクス類(猿人)と原人類(ホモ・エレクトゥス類)との中間的段階を示すものといわれてきたが,今日では原人類の一員とされている。時代は数十万年前の更新世中期といわれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android