咀嚼筋(読み)そしゃくきん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

咀嚼筋
そしゃくきん

下顎骨について,咀嚼運動を行う筋の総称。ヒトの場合次の4種の筋から成り,すべて三叉神経の第3枝である下顎神経によって支配される。 (1) 咬筋 口を閉じる働きをする。 (2) 側頭筋 口を閉じ,同時に下顎骨を後方へ引く働きをする。 (3) 外側翼突筋 下顎骨を前方に押し,また片方ずつ働かせると下顎骨を横に動かすことができる。 (4) 内側翼突筋 咬筋と同様に口を閉じる働きをする。なお,口を開く働きは,舌骨筋群によってなされる。咀嚼筋の発達は食生活に適応して多様である。ヒトでは古い時代ほど発達がよい。食物の調理が進むにつれ,また道具としての歯の使用が少くなるにつれて,徐々に退化する傾向がある。

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百科事典マイペディアの解説

咀嚼筋【そしゃくきん】

顎関節をはさんで頭蓋骨から起こって下顎骨に付く筋肉。下顎骨を動かし,食物の咀嚼に役だつ。咬筋(こうきん),側頭筋,内側翼突筋,外側翼突筋の4対がある。外側翼突筋は口を開く働きもするが,他の3筋は下顎を引き上げて口を閉じる。

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大辞林 第三版の解説

そしゃくきん【咀嚼筋】

下顎かがく骨と側頭骨に付着し、顎関節を動かして咀嚼運動を行う筋肉。四種の筋肉から成り、すべて三叉神経の支配をうける。

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世界大百科事典内の咀嚼筋の言及

【顔】より

…顔の支柱をなす骨格は頭蓋のうちの〈顔面頭蓋face cranium〉という部分で,鼻骨,頰骨,上顎骨,下顎骨などがこれをつくるおもな骨である(頭蓋のうち脳を包んでいる部分を〈脳頭蓋〉という)。顔にある筋肉は咀嚼(そしやく)筋と顔面筋の2群に分けられる。前者は下顎骨に着いて咀嚼運動にあずかるもので,いずれも強大な筋肉である。…

【筋肉】より

…このほか眼瞼を開く上眼瞼挙筋も外眼筋に含まれる。眼筋
[咀嚼筋]
 咬筋,側頭筋,内側翼突筋,外側翼突筋の4筋があり,いずれも頭蓋の骨(側頭骨,蝶形骨など)から起始して,下顎骨に停止する。すべて三叉(さんさ)神経(詳しくはその第3枝である下顎神経)の支配を受ける。…

【咀嚼】より

…ヒトは両種の運動を行う。上記の下顎の運動を行うのは咬筋,側頭筋,内・外側翼突筋で,総称して咀嚼筋masticatory muscleという。咀嚼筋を支配するのは三叉(さんさ)神経第3枝である。…

※「咀嚼筋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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