ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トグルル・ベグ」の意味・わかりやすい解説
トグルル・ベグ
Tughril Beg; Toghrïl Bag
[没]1063
イラン,セルジューク朝の創始者 (在位 1037~63) 。シルダリア下流域に移住したオグズ族の族長セルジュークの孫。 1016年頃兄弟のチャグリとともにマーワラー・アンナフルに入ったが,ガズニー朝のマフムードに敗れ,ホラズムに退去。その後ホラーサーンに侵入し,37~38年にはメルブとニシャプールを従えてセルジューク朝の基礎を確立。 40年にダンダンカーンの戦いでガズニー朝のマスウードを破ったのち,ホラーサーンからアナトリア方面へ進出,ついに 55年バグダードに入城し,ブワイフ朝勢力を排除して,アッバース朝カリフからスルタンの号を受けた。ここに彼は,シーア派のファーティマ朝およびブワイフ朝に対抗して,イラン,イラクの地にスンニー派支配体制を復活させた。
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