メルブ(読み)めるぶ(英語表記)Мерв/Merv

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メルブ」の意味・わかりやすい解説

メルブ
Merv

中央アジアの古都トルクメニスタン,ムルガーブ川支流のオアシス,マルイの東約 27kmにある。この付近はすでにアケメネス朝時代に発達した灌漑農業が行なわれ,ぶどう酒の生産で知られた。マルギアナ地方のサトラップ (州総督) 所在地で,パルティア帝国ササン朝時代にも州都として栄えた。 651年にアッバース朝の支配下に入り,ホラーサーン地方の中心都市となって8~13世紀には東西交通路の要衝,イスラム諸学の中心として最盛期を迎えた。 1221年モンゴル軍にダムを破壊され,1409年チムール朝のもとで再建されたが,往時繁栄は取り戻せなかった。国立歴史文化公園として整備されており,1999年世界遺産の文化遺産に登録。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メルブ」の意味・わかりやすい解説

メルブ
めるぶ
Мерв/Merv

トルクメニスタン、マリー州の州都マリーの旧称

[編集部]

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