化合物を化学式で表したとき、その化学式に含まれる原子の原子量の総和をいう。化学式量ともいう。たとえば塩化ナトリウムNaClの式量は、Na=22.990, Cl=35.453であるからNaCl=22.990+35.453=58.443である。塩化ナトリウムなどのような無機イオン結晶は、成分イオンが多数集まったもので、単独の分子ともいうべき原子の集団が存在しないことが多い。したがってこれらの物質に対しては分子量ということばの意味がなくなってしまう。そのため、それにかわる語として式量が用いられるようになった。分子が存在するような物質が分子式で示されたときは、その分子量は式量と同じになる。したがって式量のほうが包括的な語として用いられている。式量にグラムをつけた値をグラム式量という。
[中原勝儼]
化学式に対応する原子量の総和のこと.イオン性の化合物などで,はっきりした分子が存在しないときに使われる.古い用語では,グラム単位で表したとき,1グラム式量という.たとえば,NaClの式量は
22.989770(2) + 35.453(2) = 58.443(2).
国際単位系(SI単位)では,原子,分子,イオン,およびその組合せを含めて,「0.012 kg の炭素12に含まれる炭素原子と同数の構成粒子を含む系の物質の量を1 mol 」とよぶことになったので,上記の例はNaCl 1 mol の質量である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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…物質を原子の集りとして化学式で表すとき,各原子の原子量の総和をいい,略して単に式量ともいう。物質が分子からできている場合にはその分子量が化学式量であるが,無機物には分子としては存在しない物質が多いので,これらの物質に対しては化学式量を用いる。…
※「式量」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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