出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
鉤(かぎ)十字。古代インダス文明の太陽,豊穣を象徴する逆卍(まんじ)。第一次世界大戦後,古ゲルマンの象徴とみなされて,ナチスがこれを党章として用い,1935~45年ドイツの国旗に用いられた。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
…古代では正十字に次いで最も広く用いられ,右旋と左旋があり,右旋は白魔術,吉祥,進行など,左旋は黒魔術,降魔,退行などを意味する。なお,鉤十字の一種でよく知られたものにナチスの標章ハーケンクロイツHakenkreuzがある(図)。 このように十字は太陽,月,星,空,水,火,風,大地,雷電,生命の樹,豊饒,破壊と創造,復活と救済,吉祥,繁栄,超越,中心,統合などの象徴として古代から最も広く用いられてきた図形であり,方向性と中心を示すことによって,混沌から秩序を生みだす機能をもつものと考えられる。…
… 世界各地の万字文を挙げると,ギリシアにおいてはアテナイのディピュロン出土の前8世紀ころの壺にギリシア雷文の一つとしてあらわれ,のちに絵画や建築装飾,服飾など広く用いられた。また,ナチスの標章として有名なハーケンクロイツHakenkreuzは鉤十字の一種で,右万字である。中国では卍は仏書にある万の字の代りとして用いられ,仏の胸上の吉祥万徳の印であった。…
※「ハーケンクロイツ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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