コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

バアル Baal

翻訳|Baal

3件 の用語解説(バアルの意味・用語解説を検索)

大辞林 第三版の解説

バアル【Baal】

北方セム族の豊穣神。古代オリエント各地に広く崇拝されたが、紀元前九世紀のエリヤら預言者により、偶像崇拝として排撃された。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

バアル

古代シリアパレスティナの神。セム語で〈主〉を意味し,元来,雨,嵐,また戦闘の神。別名アダドハダドアドニスドゥムジと同じく,穀物の死と復活を体現する神でもあって,配偶神アナトないしアスタルテともども広く信仰を集めた。
→関連項目アダドカナンダガンベール

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

バアル【Baal】

前3千年紀から前1千年紀のシリア・パレスティナでのもっとも活動的な男神で,別名ハダドHadad。その名は〈主〉を意味する。バアルは大地をうるおす冬の雨もしくは嵐の神であり,出土する神像は右手に矛を振り上げ,左手に稲妻の光の穂を握る若き戦士の姿である。ウガリト神話では戦士としてのバアルの活躍が目覚しく,混沌の象徴ヤムの脅しに屈しようとする老いて力の衰えた最高神エールを尻目に,ひとり立ち向かってこれを征服する。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

世界大百科事典内のバアルの言及

【アダド】より

…この神名はすでにファラ時代(前3千年紀中葉)の神名表に現れることから,同神はかなり古くから南部メソポタミアでも知られていたと思われるが,とりわけその祭儀はアッカド時代(前2334‐前2154ころ)以後の北部メソポタミアに広く見られた。シリア,パレスティナではバアルと同一視されることもあった。《ギルガメシュ叙事詩》の第11書板に記されている洪水伝説では,アダドがシュラトおよびハニシュの1対の従神を従えた雨嵐の神として登場する。…

【ウシ(牛)】より

… 豊饒の女神,例えばフェニキアのアスタルテ,バビロニアのイシュタル,古代エジプトのイシス,ギリシアのイオはすべて月の女神とみなされ,かつ雌牛と密接なかかわりをもっている。農耕にまつわる祭儀や神話と牛とのかかわりは,前2千年紀後半,東地中海のカナンの地に栄えたウガリト王国の神話に登場するバアルとアナトの物語の中にみごとに示されている。 父神エールは雄牛である。…

【カナン】より

…シナイやネゲブの荒野から侵入定着したイスラエルの民にとって,カナンは確かに〈乳と蜜の流れる地〉であったが,その豊かな土地の伝統的な宗教や文化は多くのイスラエル人の心をとりこにした。農耕文化を主とするカナンの豊穣神バアルおよびその祭儀は,荒野と牧畜生活を背景として生まれ,ヤハウェのみを神と認めるイスラエル宗教にとって脅威となった。そしてこのカナンの宗教および文化との混淆(こんこう)を激しく非難したのが,エリヤをはじめとする各時代のイスラエルの預言者である。…

【シリア】より

…第3はフェニキア美術であり,第4はフェニキア人による遠洋航海術の達成である。 シリアの古代宗教は,基本的には農耕やオアシスをめぐる豊穣崇拝であり,各都市はそれぞれ独自のバアルBaal(男神)とバアラトBaalath(女神)をもっていたが,時とともにギリシア,ローマ,バビロニア,アラビアなどの神々との習合が起こった。また,フルリ人の主神ハダド(アダド)は内陸部シリアでとくに広く崇拝されたが,バアルと習合していた。…

【シリア・カナン神話】より

…主として第I層および第II層から,神殿遺構を中心に,ブロンズ製の神像をはじめ数々の青銅器が発掘された。とりわけ,ラス・シャムラの名を不朽にしたのは,バアル神殿書庫の一隅から発見されたおびただしい量にのぼる楔形文字で刻文された粘土板であった。粘土板は,たちまち世界の言語学者の注目を集め解読作業が開始された。…

【肉】より

…ギリシア神話ではプロメテウスが粘土から人間をつくり,エジプトの造物神クヌムも粘土から人間をつくっている。バビロニアではベール(バアル)神の首からほとばしる血と土を混ぜ合わせて人がつくられているし,オーストラリア,ニュージーランド,タヒチ,ペルー,アフリカその他においても,粘土や赤土から人間がつくられたとする伝承がある(J.G.フレーザー《旧約聖書のフォークロア》)。一方,北欧神話では逆で,巨人ユミルの肉から大地が生まれている(《グリームニルの歌》)。…

※「バアル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

バアルの関連キーワードアッシリア美術アヌアラム人エシュヌンナ櫛目文土器千年山に千年海に千年千年紀の墓標源氏物語千年紀極北美術

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

バアルの関連情報