バンドウイルカ(英語表記)Tursiops truncatus; bottlenose dolphin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バンドウイルカ」の意味・わかりやすい解説

バンドウイルカ
Tursiops truncatus; bottlenose dolphin

クジラ目ハクジラ亜目マイルカ科バンドウイルカ属。ハンドウイルカとも呼ばれる。体長は 1.9~3.8mで,個体群により差がある。最大体重記録は約 650kgであるが,多くのものは 200~300kgである。出生体長は1~1.3m。背部および体側は灰色,紫灰色または灰黒色で,腹部は白色である。腹部や尾柄部下面に黒色の小斑点が散在するものは,ミナミバンドウイルカと別称される。噴気孔は1個で,頭部正中線上にある。嘴 (くちばし) は太く,比較的短い。前頭部は丸い。背鰭 (せびれ) は体の中央に位置し,大きく,先端はとがり後縁は鎌状である。上下顎骨に大きな円錐歯が左右 18~26対並び,老成すると脱落する。通常群れは 20頭以下であるが,まれに数百頭の群れをなす。他のクジラ類としばしば混群をつくり,ハナゴンドウオキゴンドウとの雑種が野生および飼育下で記録されている。家族群の結びつきはきわめて強いが,家族から離れて別の群れに加わることもある。活動的で,とびはねたり,尾鰭で水面をたたいたりする。食性範囲は広く,魚類,イカ類,甲殻類などを食べる。採食方法は多様で,群れで群集性の魚類を取囲んだり,漁具にかかったものを捕食したりする。全海洋の温帯から熱帯域にかけて分布し,おもに沿岸域に生息する。モーリタニア沿岸では,本種が浜に追込んだボラ漁師巻網でとる漁法がある。日本では主として追込漁で捕獲されている。水族館展示用として古くから飼育されてきた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バンドウイルカ」の意味・わかりやすい解説

バンドウイルカ
ばんどういるか

ハンドウイルカ

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