ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハナゴンドウ」の意味・わかりやすい解説
ハナゴンドウ
Grampus griseus; Risso's dolphin
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哺乳(ほにゅう)綱クジラ目イルカ科に属する海獣。成体の体長は約4メートル。新生児は背側が紫黒色、胸腹部が淡色であるが、成長するにつれて淡色となり、皮膚に寄生虫による花模様ができ、しかも歯による線状の傷が松葉を散らしたようにつくので、マツバイルカ(松葉海豚)ともいわれる。鎌(かま)状の背びれは比較的大きく、背の中央部に位置する。頭部は丸く吻(ふん)部がない。頭部前面に凹部がある。下顎(かがく)前端にのみ3~5対の歯が生える。尾部は比較的に細い。胸びれは鎌形で比較的長い。世界の熱帯・温帯域に広く分布する。数頭から30頭の群れをつくることが多く、他種と混じることもある。イカ類を好んで食べる。個体群量は多く、日本では沿岸小型捕鯨の対象鯨種である。飼育が可能である。
[西脇昌治]
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