ヒイラギモチ(読み)ひいらぎもち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒイラギモチ」の意味・わかりやすい解説

ヒイラギモチ
ひいらぎもち / 疼木黐
English holly
[学] Ilex aquifolium L.

モチノキ科(APG分類:モチノキ科)の常緑高木。セイヨウヒイラギともいう。高さ5~12メートル。葉は互生し、卵形または長楕円(ちょうだえん)形で長さ4~8センチメートル、革質で縁(へり)に先が刺(とげ)状の鋸歯(きょし)があり、表面は濃緑色光沢がある。老木では全縁の葉にもなる。5~6月、前年枝の葉腋(ようえき)に淡黄白色の小花を群生する。果実球形核果で径約6ミリメートル、10~12月、赤色に熟す。ヨーロッパからアジア西部、北アフリカに分布する。ヨーロッパではクリスマスに、赤い果実のある枝を飾る習慣がある。

小林義雄 2021年11月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のヒイラギモチの言及

【セイヨウヒイラギ】より

… 北アメリカ東・中部でホリーhollyと呼ばれるのは,I.opaca Ait.(英名American holly)で,葉がやや薄く,花は当年枝の葉腋に単生し,果実は暗赤色に熟する。中国産のヒイラギモチI.cornuta Lindl.(一名シナヒイラギ)は3~4mの低木で,葉は四角状長楕円形になり,とくに先端の3個のとげが大きい。雄株にも少し結実する。…

※「ヒイラギモチ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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