ヒポキサンチン

デジタル大辞泉 「ヒポキサンチン」の意味・読み・例文・類語

ヒポキサンチン(hypoxanthine)

6-ヒドロキシプリン。核酸塩基類似物質。サルシン。

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化学辞典 第2版 「ヒポキサンチン」の解説

ヒポキサンチン
ヒポキサンチン
hypoxanthine

1,9-dihydro-6H-purine-6-one.C5H4N4O(136.11).遊離の形で動物,植物界に広く存在する.ヌクレオシド(イノシン)として筋肉や多くのtRNA中にも存在する.針状晶.分解点150 ℃.pKb 8.7.λmax 249.5(ε 10.7×103,pH 6).両性物質で温水に微溶,酸やアルカリの水溶液に可溶.化学的には,シアノ酢酸エチルチオ尿素から出発し,6-アミノ-4-ヒドロキシ-2-メルカプトピリミジンを経て合成され,種々のプリン誘導体やそれらのヌクレオシド類の合成に用いられる.生体内ではアデニンの脱アミノやイノシンの加リン酸分解によって生成され,キサンチンオキシダーゼの作用を受け,キサンチンを経て尿酸にまで酸化される.[CAS 68-94-0]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒポキサンチン」の意味・わかりやすい解説

ヒポキサンチン
hypoxanthine

プリン塩基一種 (分子式 C5H4N4O ) 。核酸には転移 RNA中に微量しか含まれず,これから生じるヌクレオチドであるイノシン酸も生理的役割の重要さは低い。しかし核酸が分解して尿酸にいたるまでのおもな中間物質なので,遊離の状態生物界に広く分布し,尿便中にも微量存在する。

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栄養・生化学辞典 「ヒポキサンチン」の解説

ヒポキサンチン

 C5H4N4O (mw136.11).

 プリン誘導体で,アデニン,グアニン代謝生成物

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のヒポキサンチンの言及

【プリン塩基】より

…生体中で核酸の構成成分,あるいは低分子化合物として機能する。アデニン,グアニン(少量存在するものとしてはヒポキサンチンおよびそのリボヌクレオシドであるイノシンなどがある)はピリミジン塩基(シトシン,チミン,ウラシル)とともに核酸の重要な構成成分である。アデニンはATP,NAD,FADなどの補酵素の構成成分でもある。…

※「ヒポキサンチン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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