プリン塩基(読み)プリンエンキ(その他表記)purine base

デジタル大辞泉 「プリン塩基」の意味・読み・例文・類語

プリン‐えんき【プリン塩基】

プリン誘導体うち一群塩基性化合物生体に広く分布し、アデニングアニン尿酸カフェインなどがある。

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改訂新版 世界大百科事典 「プリン塩基」の意味・わかりやすい解説

プリン塩基 (プリンえんき)
purine base

核酸を構成する単位物質。イミダゾール環とピリミジン環より構成されるプリン環をもつ塩基性物質。生体中で核酸の構成成分,あるいは低分子化合物として機能する。アデニン,グアニン(少量存在するものとしてはヒポキサンチンおよびそのリボヌクレオシドであるイノシンなどがある)はピリミジン塩基(シトシン,チミン,ウラシル)とともに核酸の重要な構成成分である。アデニンはATP,NAD,FADなどの補酵素の構成成分でもある。また,カフェインなどのアルカロイド植物塩基)にも含まれる。




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栄養・生化学辞典 「プリン塩基」の解説

プリン塩基

 グアニン(C5H5N5O,mw151.13),アデニン(C5H5N5,mw135.13),ヒポキサンチン(C5H4N4O,mw136.11).

 窒素を含むプリン核をもつ塩基性の化合物.グアニン,アデニンは核酸を構成するヌクレオチドの構成成分.ヒポキサンチンはイノシンの構成成分.生体内で合成される.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

化学辞典 第2版 「プリン塩基」の解説

プリン塩基
プリンエンキ
purine base

プリン誘導体のうち,生体に関係の深い一群の塩基性化合物の総称.アデニン,グアニンなどヌクレオシドの形で核酸の塩基部分を構成しているもののほか,尿酸,プリンアルカロイドのように遊離で存在するものもある.一般に水に難溶,酸またはアルカリ可溶

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のプリン塩基の言及

【核酸】より

…DNAもRNAもこれら4塩基がいろいろな順序で多数配列した巨大分子であり,場合によってはこれら塩基に特殊な修飾の加わった(例えばメチル化された)微量塩基が少量存在することもある。アデニン,グアニンならびにこれらが修飾を受けた塩基は,プリン骨格をもつので,プリン塩基と呼ばれる。一方シトシン,チミン,ウラシルならびにこれらの修飾塩基は,ピリミジン骨格をもつのでピリミジン塩基と呼ばれる。…

※「プリン塩基」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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