20世紀西洋人名事典 「ピーター ワイス」の解説
ピーター ワイス
Peter Weiss
1916.11.8 - 1982.5.10
スウェーデンの小説家,劇作家。
ノワウェス(ベルリン郊外)生まれ。
1939年ユダヤ人迫害を逃れ、スウェーデンに移住。前衛芸術、映画の製作に没頭。第二次大戦後、ドイツ語で作家活動を行い、内向的傾向の強い実験小説などを発表。個人主義と全体主義を対置させ、第三の立場を求めた「マラ/サド劇」(’64年)の成功が転機となり、個人主義を清算、世界を抑圧から解放する闘争に参加。政治演劇「追求」(’65年)、「ベトナム討論」(’68年)などを発表。「亡命のトロツキー」では教条的左翼と一線を画し、虚構の自伝「抵抗の美学」(3巻’75〜81年)を完成させたが、翌年急死。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」（1995年刊）20世紀西洋人名事典について 情報