ファームウエア(読み)ふぁーむうぇあ(その他表記)firmware

翻訳|firmware

デジタル大辞泉 「ファームウエア」の意味・読み・例文・類語

ファームウエア(firmware)

ハードウエアの基本的な制御をするために、読み出し専用記憶装置などに組み込んだソフトウエアパソコン周辺機器デジタルカメラ携帯電話家電製品自動車などに搭載されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ファームウエア」の意味・わかりやすい解説

ファームウェア
ふぁーむうぇあ
firmware

コンピュータや周辺機器などの、基本動作を制御するためのプログラム。本体内のROM(ロム)に書き込まれているため、OS(オペレーティングシステム)やアプリケーションのように電源を切っても消えることはない。ハードウェアソフトウェアの中間的な存在であり、OSよりもハードウェアに近い部分で動作し、基本的には書き換えを想定していないことから、ファームfirm(堅固な)ウェアとよばれる。

 具体的には、パソコンのBIOS(バイオス)のように最低限必要な入出力の管理や、プリンタールーター、スマートフォン、タブレット型端末、携帯電話、ゲーム機などの基本的な機能を操作するためのシステムである。そのほかにも、コンピュータを内蔵したデジタル家電にも使われる。

 ファームウェア自体の不具合の修正や、機器の機能強化のためのバージョンアップなどを行えるように、書き換え可能なROMであるフラッシュROMフラッシュメモリー)に記録しておくケースも多い。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ファームウエア」の意味・わかりやすい解説

ファームウェア

順序づけられた命令の集合および関連データで,主記憶装置とは機能的に無関係な方法で記憶されるもの。通常,ハードウェアの中に組み込まれているマイクロコンピューターソフトウェアを指し,ROM化されているので外部から変更できない構造になっている。実体はソフトウェアであるが,外部からはハードウェアとして認識される。
→関連項目BIOS

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IT用語がわかる辞典 「ファームウエア」の解説

ファームウェア【firmware】

各種ハードウェアを直接制御するために、あらかじめ組み込まれた基本的なソフトウェアROM(ロム)などのLSIに書き込まれ、パソコンや周辺機器、家電製品に搭載される。また携帯電話やデジタルカメラなどには製品出荷後も比較的容易に書き換えができるものもある。

出典 講談社IT用語がわかる辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファームウエア」の意味・わかりやすい解説

ファームウエア
firmware

本来はマイクロプログラム (→マイクロプログラミング ) によって実現されるコンピュータの基本機能のことをさすが,近年ではロム ROMに格納された機械語命令群や高速化をはかるためにマイクロプログラム化されたソフトウエアなどもさす。名称は機能変更に伴う作業の難易度が,半導体素子を含む機器類の差替えを要するハードウエアの変更とプログラムの書き換えだけのソフトウエアの変更との中間程度であることに由来する。

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知恵蔵mini 「ファームウエア」の解説

ファームウェア

コンピューター器機の装置や回路など(ハードウェア)を制御するためのソフトウェア。特にパソコン、モバイル端末、家庭用ゲーム機など高度なコンピューター器機で重要な要素となっている。ハードウェアを制御する固定的システムであるため、ソフトウェアとハードウェアの中間的なものとして「Firm(固定の)ware」と名づけられた。通電していなくても内容が消えない半導体メモリ記憶装置(不揮発メモリ)に記録されていることが多い。ファームウェアが脆弱性を持っていたり、改良を加えたりする場合には、ファームウェアのアップデート(更新・修正)が販売元などより提供される。

(2015-3-31)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「ファームウエア」の解説

ファームウェア

ハードウェア内のROMやフラッシュメモリーに記録された組み込みのソフトウェア。コンピューターや機器の初期設定情報などが書き込まれている。固定的に使用されることから、ハードウェアとソフトウェアの中間的な存在として、ファーム(固定した)ウェアと呼ばれる。なお、ファームウェアがフラッシュメモリーで提供されている場合は、書き換えることもできる。パソコンの周辺機器では、最新OSへの対応やセキュリティー性能の向上などに、ファームウェアのアップデートが行われることがある。

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知恵蔵 「ファームウエア」の解説

ファームウエア

半導体を利用する電化製品に搭載されている製品の制御プログラムのこと。少なくとも、画面に何らかのメニュー表示を行う機能があるものはファームウエアを利用している。パソコンにとってのOS、デバイスドライバー、アプリケーションのすべてが一体になったものと理解してよい。ネットワークやメモリーカードを利用して、内容を更新できる製品もあり、単なる不具合修正だけでなく、通信機器やデジタルカメラ、ゲーム機などでは機能が追加されることもある。

(斎藤幾郎 ライター / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

カメラマン写真用語辞典 「ファームウエア」の解説

ファームウエア

 ハードウエアを動かすためのプログラム。デジタルカメラが搭載するマイコンにももちろん画像処理や操作に関するプログラムがある。ときとして、そのファームウエアに不具合(バグ)があったりすると、それらを最新の仕様に書き換えなければならない。「ファームウエアのアップデート」がそれ。インターネットからパソコンにダウンロードしてデジタルカメラにインストールしたり、サポートセンターに持ち込んで書き換えてもらったりする。

出典 カメラマンWebカメラマン写真用語辞典について 情報

パソコンで困ったときに開く本 「ファームウエア」の解説

ファームウエア

周辺機器などが独自に内蔵している、機器を動作させるためのプログラムです。プリンタ、DVDドライブ、ブロードバンド・ルーターなど、いろいろな機器がファームウエアで動いています。機器によっては、パソコンからファームウエアを書き換えることで、不具合を修正したり、新機能を追加できたりすることがあります。
⇨ハードウエア、プログラム

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

世界大百科事典(旧版)内のファームウエアの言及

【ハードウェア】より

…例えば比較的簡単な処理装置では乗算の機能はもたず,乗算はソフトウェアによって加算の連続として実現できるが,乗算用の電子回路を作り,乗算をハードウェア化するほうが乗算を高速化できる。 プログラムを書き替え可能な記憶装置に格納するのではなく,固定的な記憶装置に記憶して所望機能を実現する方式はこれに対してファームウェアfirmwareと呼ばれる。【斉藤 忠夫】。…

※「ファームウエア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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