BIOS(読み)ばいおす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「BIOS」の意味・わかりやすい解説

BIOS
ばいおす

パーソナルコンピュータパソコン)で周辺機器を制御するための基本的なプログラムオペレーティングシステムOS)が起動する前の段階でパソコンに接続されたキーボード、マウス、ハードディスク、ビデオカードなどを初期化して管理・制御する。マザーボードに設置され、パソコン内のROMフラッシュメモリーに記録されている。BIOSはBasic Input/Output Systemの略である。デジタルリサーチ社Digital Research Inc.を創業したゲイリー・キルドールGary Kildall(1942―1994)が、1970年代にインテル社の8ビット8080プロセッサー用に開発した。その後、1984年に発売されたIBMのPC/AT互換機に採用され、以後、同機種の発展とともに、パソコン起動時の基本的な処理を行うためのプログラムとして標準的な地位を得た。IBM互換機(Windows(ウィンドウズ)搭載機など)は、BIOSを採用することで、それに沿った仕様でハード・ソフトを開発すればよいため、コストの削減につなげることができる。なお、IBM互換機の場合、パソコンの電源投入直後、一定のキーボード操作により、BIOS設定画面を表示できる。CPUの動作条件の制御、入出力装置インターフェースの選択、電源管理をはじめとした各種デバイスの基本的な設定を行うことが可能である。Mac OS(マックオーエス)搭載のパソコンでもBIOSと同様の機能をもつプログラムが存在するが、ウィンドウズ搭載機のように設定画面が表示されることはなく、ユーザーが意識することはない。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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