日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
フォーリン・アフェアーズ
ふぉーりんあふぇあーず
Foreign Affairs
アメリカの国際政治評論誌。1922年創刊。隔月刊。外交問題ならびに文化、社会科学といった面での国際関係についての論文を収録。政府関係者、与野党議員、学者らの投稿をバランスよく掲載することで、国際政治に関するもっとも権威ある雑誌となっている。読者には政界・学界・財界の指導的立場にある人が多い(読者の3分の2が財界人)。外交問題評議会Council on Foreign Relations発行。外交問題評議会とは、1919年のパリ平和会議に派遣されたアメリカ外交団とその顧問らがニューヨーク財界有志の金銭的支援を受け、国際問題の客観的分析と事実関係の確定を進めるために設立した評議会で、元は第28代大統領ウッドロー・ウィルソンの私的顧問会議としての機能を果たす目的もあった。販売部数は約15万部(2009)。日本では一部論文が1990年(平成2)から月刊『中央公論』で、1998年から2008年(平成20)まで月刊『論座』で翻訳発表されていた。また、2008年からフォーリン・アフェアーズ・ジャパンが月刊で日本語版を創刊、2009年2月号で休刊となったものの、同年3月にオリジナル記事を入れた月刊『フォーリン・アフェアーズ・リポート』として生まれ変わった。
[星川正秋]
『梅垣理郎編訳『戦後日米関係を読む――「フォーリン・アフェアーズ」の目』(1993・中央公論社)』▽『ポール・クルーグマン、ジョゼフ・S・ナイほか著、竹下興喜監訳『「フォーリン・アフェアーズ」アンソロジー』(1995~1996・中央公論社)』▽『フォーリン・アフェアーズ・ジャパン編・監訳『フォーリン・アフェアーズ傑作選1922~1999――アメリカとアジアの出会い』上下(2001・朝日新聞社)』