ブラックスモーカー(その他表記)black smoker

デジタル大辞泉 「ブラックスモーカー」の意味・読み・例文・類語

ブラック‐スモーカー(black smoker)

海底で、セ氏300度以上の高温の水が噴き出す煙突状の噴出口(チムニー)のうち熱水に鉛・銅・鉄などの硫化物が多く含まれ、海水と反応して黒色を呈するもの。熱水に白・黄色の硫黄が多く白色を呈するものはホワイトスモーカーと呼ぶ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブラックスモーカー」の意味・わかりやすい解説

ブラックスモーカー
black smoker

大洋中央海嶺のチムニーから噴出している熱水が海水と反応して硫化物や硫黄の微小結晶を析出し,吹上げて黒色の煙 (ブラックスモーカー) のように見えるもの。白色の煙のように見えるものはホワイトスモーカー white smokerという。析出した微小な結晶は沈積してチムニーを成長させることになる。このような熱水の活動域の周辺には金属硫化物の濃集沈殿による熱水鉱床がつくられているほか,チューブワームやシロウリガイなどの生物群集や金属鉱床が形成されていることが多く,将来有望な海底資源として着目されている。

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岩石学辞典 「ブラックスモーカー」の解説

ブラック・スモーカー

煙突状の形をした海底のチムニー(chimney)で,噴出する熱水が微細な沈澱物を吹き上げるため黒煙のようにみえるもの.沈澱物が白色に見える場合はホワイト・スモーカー(white smoker)と呼ばれる.

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