海底資源(読み)かいていしげん(その他表記)submarine resources

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海底資源」の意味・わかりやすい解説

海底資源
かいていしげん
submarine resources

海底上に存在する生物資源と海底上または海底下に存在する鉱物資源総称。海底生物資源は,底生の魚介類と海藻類などで,主として大陸棚の資源である。大陸棚海底下の石炭および石油の開発は従来から進められており,日本では特に海底炭田の開発が進んでいた。 1975年以降の北海油田の開発によりイギリスが石油の「持てる国」になって以来,大陸棚海底油田探査は一層活発になっている。また,太平洋深海などにはマンガンノジュール (団塊) が広く分布しており,その経済的採取方法が各方面で研究されている。これは塊状または板状をなして海底に存在し,マンガン,鉄,ニッケルその他を含み,今後の重要金属資源である。さらに,海底下の金属鉱床の探査と開発の研究が進められている。日本では石油天然ガス・金属鉱物資源機構に所属している第2白嶺丸が探査活動を行なっている。しかし,開発にあたっては,領海,大陸棚または排他的経済水域の主張など,国際的に問題とされている点も多い。

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百科事典マイペディア 「海底資源」の意味・わかりやすい解説

海底資源【かいていしげん】

生物資源には浅海の藻類と大陸棚上底生魚類があり,漁場は海水流動に左右され海底地形と底質は関連する。現在開発中の大陸棚上の鉱物資源では海底油田が最も有望。海底炭田はスコットランド南東部,カナダ,チリで稼行(かこう)。深海底資源探査では,海洋底に広く分布するマンガン団塊,高品位の重金属類を含む海底熱水鉱床,海底火山の斜面の自生鉱物であるコバルト・リッチ・クラストなどが注目されている。
→関連項目資源

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「海底資源」の意味・わかりやすい解説

海底資源
かいていしげん

海洋資源

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