ブレル(読み)ぶれる(英語表記)Jacques Brel

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブレル」の意味・わかりやすい解説

ブレル
ぶれる
Jacques Brel
(1929―1978)

ベルギー生まれのシャンソン歌手。1952年にブリュッセルデビュー、その年のうちにパリでも自作の歌でデビューし、60年ごろには名声を確立した。全身を使った独特の歌唱法で知られる。初期の歌は神・人間・愛などをテーマにしていたが、やがて反体制的な傾向のものが多くなり(その代表作がプチブルを批判した『ブルジョアの嘆き』)、さらに孤独や死を扱ったもの(『瀕死(ひんし)の人』など)を多く歌うようになった。また67年からは映画に転向したが、亡くなる前年の77年にはそれまで書きためた歌を録音するなど、シャンソンへの情熱終始失わなかった。

[田井竜一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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